「フリーター、家を買う。」家族愛、人情がいっぱい。 | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

フリーター、家を買う。/有川 浩

家族愛:あったか気分あったか気分あったか気分あったか気分 /5

泣ける:☆☆☆☆ /5



有川浩さんの

「フリーター、家を買う」を

読みました。



武誠治は2流大学を卒業後

そこそこの会社に入社するも

居心地が悪くなりすぐに辞めてしまった。

その後、アルバイトを転々とする日々を送る。


ところがある日、

名古屋に嫁いだはずの姉が

家にいて、

母親が精神的な病に

侵されていたことになぜ気付かなかったかと

誠治をなじった。


母親の病が重篤であることに

打ちのめされ、誠治は心機一転、

就職と貯金について真剣に考え始める。



久し振りの有川作品でした。

面白かったです。


いわゆる”ダメな若者”だった誠治が

母親の病を機に、どんどん成長していく様子が

気持ちよかったです。


私も長らくフリーターをしていたので、

物語序盤の誠治の焦りとか、

ちょっと傲慢な考え方とか

とってもリアルに感じてしまいました。


病にかかった母を中心に

家族がよい方へ向う過程も

ドキドキします。


仕事人間の頑固な父親が手ごわくて、

姉の亜矢子や誠治の

セリフには心に残るものが

たくさん登場しました。


ラストは有川さんの本領発揮(?)、

ちょっとした恋愛もあったりして、

読み応えもありましたね。