「爛れた闇の帝国」2つのストーリー。その接点に驚く。 | 本の話がメインのつもり

本の話がメインのつもり

気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

爛れた闇の帝国/飴村 行

グロい:スプラッタスプラッタスプラッタ /5

真相にワクワク:ワクワクワクワクワクワク /5



飴村行さんの

「爛れた闇の帝国」を読みました。


naminnieさんのブログで

飴村作品のレビューを拝見して

興味が出ました。



男が目を覚ますと

両手足が拘束され、身動きが取れなくなっていた。

こうなる以前の記憶はまったくない。


やがて、長靴の音が聞こえ、

憲兵が一人入ってきた。

そして嬉しそうに拷問を始める。



高校2年生の正矢は

一つ年上の山崎と歩いていた。

山崎は正也の母親の「彼氏」である。


複雑な家庭環境、友人との関係に

悩む正矢は「尚人」という人物が出てくる

不思議な夢を見るようになった。



捕らえられた男の拷問シーンと

高校生の少年の日常を描いたシーンが

交互に綴られていきます。


始めは時代も登場人物も

違うような2つの物語の接点が

全く見えませんでした。


でもやはり最後で重なるんですよ。

飴村作品が初めての私には

予想ができなかったラストでした。


グロいという話はよく聞いていたので、

覚悟して読みましたら、

それは案外と大丈夫でございました。


しかしスプラッタ系が苦手な方には

あまりオススメはできません。

ほんの少しですが、拷問シーンを

読み飛ばしたところもあります。


結末を知ったら、

グロい表現で受けた衝撃が

癒えた気がして、

読後の感想としては「グロい」というよりも

その物語の接点のつけ方が

お見事だったという印象ですね。


面白かったです。

飴村作品、次は「粘膜」シリーズを

読みたいです。