お母さん大変: /5
爽快: /5
加納朋子さんの「七人の敵がいる」を
読みました。
山田陽子は出版社で編集をしている多忙な
主婦だった。
仕事を抜け出して参加した保護者会で、
陽子は最悪の状況におかれていた。
仕事が忙しくてPTAの役員などやってられない。
あまりに率直にものを言いすぎて、
保護者会に参加していた他の主婦たちを
すべて敵ににまわしてしまったのだ。
専業主婦、義母、夫、学校の先生……、
キャリアーウーマンでママである陽子の
周りは敵だらけだった。
バリバリ立ち回る陽子の活躍が
面白かったのですが、
同時にいろいろと考えさせられました。
お母さん、大変すぎですよね。
私の知らない世界だったので、
「へぇ~」の連続です。
男女が平等と言われていても
育児関係のイベントやPTA役員さんは
女性が圧倒的に多いのが現状なんでしょうかね。
そして男性と同じ条件で働いているキャリアウーマンでも
世間からは同じような役割を
求められるのですね。
これは大変。
しかしそんなキャリアウーマンたちから
役員等を押し付けられる形になる専業主婦だって
いろいろと言い分はあるんですよね。
もうこれも大変。
そんな「大変」な状況の中、
陽子が思ったことをガンガン言ってあがき続ける様子は
かなり爽快でした。
これだけ言いたいことが言えたら
気持ちよさそうです。
周りは敵だらけですけどね。
最後も問題は山積みのままでしたが、
気持ちよく締めくくられていて、
いい読後感でした。
スッキリ。