「ラブコメ今昔」ラブラブラブ……ですよ | 本の話がメインのつもり

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気まぐれに選んだ本を読みながら、何となく見つけたジャンクな菓子ばかり食べます。

ラブコメ今昔/有川 浩

甘い:ラブ☆ラブ☆ラブ☆ラブ☆ラブ☆ /5

自衛隊:ワクワクワクワク /5

有川浩さんの「ラブコメ今昔」を読みました。



『ラブコメ今昔』

 第一挺団大隊長・今村和久は隊内紙「あづま」の記者に

 就任した矢部千尋二等陸尉に追い回されていた。

 二十数年前に結婚した妻との馴れ初めを聞かせろというのだ。


『軍事オタクと彼』

 出張へ向かう途中、席を譲ってくれてたかわいい自衛官の彼に

 思い切って名刺を渡した事で付き合い始めた歌穂。

 ところが、どうも彼の様子があやしい。


『広報官、走る!』

 「広報の適正は女ったらしであること」と言われ

 抜擢された一等海尉・政屋。自衛隊を舞台にした

 ドラマ撮影のスタッフとして現れた女性、汐里が気になって……

 

『青い衝撃』

 「夫がモテて困る」と言ってしまうのは、花形ブルーインパルスの

 パイロットを夫に持つ元・整備士の公恵。ある日、夫の襟に

 公恵へ宣戦布告をするようなメモが挟みこまれているのを見つける。


『秘め事』

 水田三佐は手島の上官である。そしての三佐の娘・水田有季は

 手島の彼女だった。この関係は長い間、

 水田三佐には秘密にしてあったのだが……


『ダンディ・ライオン』

 広報の写真展示で吉敷ニ曹の写真をいいな、と感じた

 矢部千尋三尉は、カメラ雑誌のコンテストでも彼の名前を見つけ、

 広報まで彼に会いに行くことにした。



すべて自衛隊からみの恋愛短編小説でした。

苦手意識が肥大していたのか、

意外と大丈夫、と感じました。

ただ、やはり「好き」ではないのかもしれません。

全部似たような話に感じてしまいました。


そんな中でもお気に入りは

「青い衝撃」です。


夫は人気パイロットで自衛隊のイメージを悪くしないためにも

女性ファンに冷たい態度ができないという立場です。


そんな中で自分よりも格段に美人のファンが

公恵に宣戦布告とも取れるメモを頻繁に忍ばせてくるんです。


オチがよかったんです。

オチなんで内緒ですけど……

自衛官の夫を持つ妻という立場に目からウロコなお話でした。

いつ死んでしまってもおかしくないですからね、

ファンのように「キャーキャー」言ってられないんですよ、というお話。


自衛隊じゃなくてもいいんじゃないのかしら、

と思わなくもないくらいに恋愛中心でした。


しかしそんな中でも自衛官という仕事が

死と隣り合わせであることや、

それを覚悟で仕事に臨むカッコイイイ姿勢が

チラホラと光っていました。


有川さんが恋愛要素抜きで自衛隊とか

書いたらどうなるんだろう……

「らしさ」がなくなっちゃいますよね……