12月6日に福岡まで遠征をして九州シクロクロスに参戦してきました。

 

会場はなんと平尾台!北九州市にあるカルスト地帯で北九州国定公園です。

奥行きのある日本とは思えないレース会場です。

 

C1はC2の1分前スタートで、スタート前に30分間コース試走がありました。

そのためローラー台を持ち込む必要がなく、アップが苦手な僕にはありがたいタイムスケジュールでした。

 

じっくり試走しましたが、舗装路、芝生、ガレ場、階段横など会場をよくもまあこんなに平尾台を上手く使ったなと思うコースレイアウトでした。

石が多い区間は石の位置とラインを覚えてリスクを避けれれるように頭に叩き込みました。

遠征してくるとよくありますが試走から腰が痛い。。。

パンクリスクがあるけれど空気圧を上げると跳ねてしまい、腰痛が出て60分間踏めない可能性が高いため1.3気圧ほどに設定しました。

 

12時にスタート

 

集中していたはずのスタートは完全にタイミングが合わず、ペダルキャッチもミスして完全に出遅れ。

先頭を突き進んでいくのは今年のMTB U23カテゴリー4位の上野蓮選手

 

前半は抑えていく予定だったけれどみるみる離れていくので慌てて追走開始。パンクリスクがある区間は確実にクリアすることを最優先。

半周ほど走ったところで蓮選手に追いつく。

「レースを盛り上げるためにおじさんたちを待ってくれたんだ」

と思っていたらパンクしたようだった。すぐにピットがある位置だったのであの強さならまた戦線に復帰してくるだろう。

 

まだコースを理解し切れていれず、2周目の下りで落車。萬谷選手から離れ、10秒差に。

いつも使っているグローブより厚みのあるものを付けていたのが原因で手に疲労を感じたのでピットで脱ぎ捨てる。

スタート時に問題なかったシューズが緩く感じたので締め直して戦える準備を整えてから追走開始。

遠征すると足がむくんでこういうことになるのでタイムロスをしても調整は必要。

15秒差になっていたけどまだ50分以上もあるので焦らず走る。

下りで攻めたいけれどパンクしたくないので平坦をメインにペースアップ。前の周で転倒したポイントでまた転倒しかけてストップ。流れに全く乗れない。

萬谷選手は落ち着いた走りでパンクすることは無さそう。

シケイン後の飛び乗りとコーナーで差があったので追いつき、バトルスタート。
舗装路では後ろに付いて休みたくなかったので積極的に前に出る。

萬谷選手は後ろで休めばいいのに横に出て風を受ける。

 

「このおじさん男気が溢れている」

Photo By Atsushi Tanno

 

下り区間でラインを探していると「パン!」と嫌な音。

パンクした...笑い泣き

とりあえずピットまで空気が残っていて欲しい。

ピットまで走り切るも空気が抜けていない。

 

???????

 

とりあえずそのまま走り続ける。

萬谷選手と差が付くポイントがシケインくらいしかなく、勝負に出るのが怖い。

そしてまた下りで嫌な音。

「パン!パン!」平尾台に響くほどの大きい音。

 

しかも前後同時。終わったチーン

 

そのあとの下り区間でブレーキをして音の理由がわかった。

リムが割れた音ですやん滝汗

ブレーキシューがヒビ割れに引っかかっている音でわかった。

ただパンクはしていないしホイールも振れていないのでまだ戦える。

ただ腰が痛過ぎてホイールを庇うどころか繰り返しリム打ちをしてしまう。

40分を過ぎたあたりで萬谷選手の動きが少し疲れているように見えたので攻撃のチャンス!なのに腰が痛過ぎてペースが上げられない。心拍数も常に高く、余裕がなかった。

後ろからは蓮選手が猛追していて20秒差まで迫ってきていた。

ラスト2周で仕掛けたいけどその頃には蓮選手に追いつかれている可能性がある。

3周目に入る前の芝の上りでアタック。1周目に萬谷選手がここで踏めていなかったのを見ていたので苦手なはず。

後ろを見ずに踏み切ると「離れている」と声が聞こえ全開走行。

 

下りは攻めずに安全な区間を思い切り攻める。なのにまた転倒したポイントでクラッシュ。

このコーナーは最後まで掴めず。

最終周はペースが落ちるも24秒差で逃げ切り。

 

 

2017年1月の中国シクロクロス 第6戦 宮島以来のC1で優勝することができました。

優勝を狙って遠征を計画立て、練習をして苦戦しながら運を味方に付けて勝てたことは本当に嬉しく、頑張ってよかったなと思える瞬間でした。

 

九州シクロクロスの雰囲気が僕がシクロクロスを始めた頃のようでまだMTBが多く、仲間で応援し合って、真剣に走る中に笑顔がある大好きな空気でした。

国定公園で開催される自転車レースがあることにも驚きでしたし、コース作りのセンスが素晴らしく、走っていて楽しいコースでした。

苦しいコースはたくさんありますが楽しいコースは数少なく、また走りに来たいと思いました。

 

レース実況では選手の位置関係だけでなく、個々のライン取りや表情まで解説があり、シクロクロスを知らない方が観ていても楽しかったと思います。

温かく迎えてくださりありがとうございました!

 

 

 

今回は腰の調子から空気圧を下げた結果、たくさんリム打ちをしてしまい、ホイールは5箇所も割れてしまいました。

それなのにヴィットリアのチューブラータイヤはパンクしませんでした。

この勝利は大好きなHEDと根性のあるヴィットリアタイヤのおかげでした。