10月6日、MTBのプレオリンピック会場で14年ぶりにダニエレ・ポントーニ氏に再会することができました。

5日に開催された富士山のヒルクライムのリザルトに彼の名前があったのを見つけ、宝物としてずっと持っていたサイン入りのSIDIキャップを持って修善寺に向かいました。

ポントーニ氏優勝のシクロクロス世界選手権ダイジェスト

 

観戦していたらピンクのポロシャツを着た集団の中にポントーニ氏を発見!!

キャップを見せたらピンクチーム全員が大盛り上がりでした。

 

 

大学生の時にポントーニ氏が関西シクロクロスに出場しました。

練習相手を探しているということでロード練習を一緒にしました。

信号が青になった瞬間に爆発力のある加速で何度も置き去りにされました。

その加速はパワーを使わず、体を軽く捻り、重心移動するだけのもので、真似をしたら自分にもできるかもと思い、信号が青になるたびに動きを見て真似しました。

 

パワーは使わないのにドン!と加速する独特な加速は今でも体が覚えています。

練習後に一緒に食事を摂りました。

僕はあっという間に食べ終わりましたがポントーニ氏はまだトーストを切っていました。

 

1枚のトーストを4分割し、さらにそのトーストを薄くナイフで切ってジャムを薄ーく塗ってゆっくり食べていました。

1枚食べるとまたジャムを塗る。そしてまた薄く切ってジャムを塗る。

 

たった1枚のトーストを食べるのに20分もかけていました。

かぶり付いて食べていた自分が恥ずかしくなりました。

 

コーヒーにはブラウンシュガーしか使わないとホームステイ先のサイクルロードISOBEさんに指定していたそうです。

 

その後の関西シクロクロス野洲ラウンドではシケインを減速せずに、走っているのと同じ速度で担ぎ、飛び乗り、愕然としました。

 

レース後に京都の先斗町(ぽんとちょう)で一緒に食事をし、関西シクロクロスオーガナイザーの矢野さんから

「先斗鬼(ぽんとおに)」

という千社札をプレゼントされていました笑

 

14年も前のことですが今でもあの日のことを鮮明に覚えています。

 

もう引退して5年も経ちますが自分はそんな選手であれたのか。

今からでもほんの少しでも彼のような「伝えられる存在」になりたいと夢見ています。