1レースですがすごく長くなってしまいました。

ラストです。

 

逃げ集団との差が3分を超え、メイン集団はまったりペースのまま進んだ。

ペースは速くないのに2時間半を過ぎたあたりから急激に足が重くなった。

今までの経験と知識をフル回転させて対処方法を考えた。

ゴールまで30分。今から食べても消化が間に合わない。

エネルギーに変わるまでにゴールしてしまうかもしれない。

 

と、今まで思っていたことを思い出した。この際思いっきり食ってやろう!

ポケットに入っている補給食を一つ食べてみる。

食べ始めると止まらない。

お菓子を3つ食べて、ここでジョミライトを1本。

 

まだ食べれる感じでポケットの中でウインドブレーカーに絡まっていた最後のジョミライトを

探り出して食べた。今までだったら面倒だから食べなかったと思う。

 

食べきったら体が温かくなってきて集中力も戻ってくる。

5分もすると足も軽くなってきてすぐに効果が出てきた。

消化する時間?もっとかかるんじゃなかったっけ?

恐れず食べたら一気に回復できた。

左腰が悪いためジャージの左ポケットに補給食を入れると圧迫されて痛くなる。

なので左ポケットはゴミ専用。

 

現役のとき、ゴール後猛烈に食べたことが何度もあった。

高校のときにツアーオブジャパンを見に行ったときに総合優勝したマウロ・ジャネッティ選手が

「レース前とレース後の体重が変わらない」

と言っていたのを思い出した。

64.1kgとここ2年で一番体重を増やして挑んだのに3時間で62.5kgまで落ちた。

 

レース直前に自分でも食べ過ぎと思うくらい食べ、レース中もずっと食べていたのに1.6kgも落ちた。

このレースで引退して4年で燃費の悪い身体に退化してしまっていたことに気づくことができた。

 

レースは残り時間から考えて残り2周というところで逃げが発生する。

足が全くなく、シケインの頂上でちぎれかけるもチームメイトの田中選手の男引きでなんとか乗ることに成功。

中切れが起こり、ブリッジをかけ田中選手を第2集団に乗せたところでまた撃沈。

 

第3集団からもちぎれかけながらラスト1周。

ただこのレースのルールは特殊で、

「3人の合計周回数+3人のラストラップの合計」

というもの。

いくら逃げに乗っても合計周回数が一緒であれば関係ない。

周回数が一緒とわかれば3人でチームTTをしていいタイムでゴールすれば着順が悪くても優勝できるというもの。

 

それはわかっていた。わかっていたけれど今いる集団から千切れて温存して1周TTする余裕もない。

それ以上に2回も逃げ集団から千切れてしまったし、3時間戦ってきた集団のメンバーと最後まで戦いたいという気持ちが強く、そのまま頑張れるだけ頑張ってよりよい順位でゴールしようと思った。

元スプリンターとして先頭でゴールしたい。

 

残り距離から逆算して位置取りをし、登りゴールを考慮して残り120mからスプリントを開始。

自分でも驚くくらい爆発的に加速し、瞬時に先頭に出ることができた。

あとはその速度をキープすればいいので無理に踏まなくてもいいのに足が攣り始めた。

やばいなと思いながらもゴールまであと50mなのでガチャガチャ踏み倒す。

そして両足が限界を超え、同時にバキーーーンチーン

1人抜かれ、もう1人抜かれ、集団3位でゴール。

 

全てを出し尽くした。

動けなくなり、そのままコース脇でぐったり。

ラスト1周を見事なTTしたヨノツ選手とお疲れ様。

この人はどれだけパワフルで陽気なんだ。

僕はぐったり。。。

 

第2集団に乗った田中選手は集団からさらに抜け出してゴールしたとのこと!

ラストラップは

ヨノツ選手 9:13.731

田中選手  8:54.976

辻     9:46.412

 

と僕が一番遅かった。同一周回でゴールできたことを喜ぼう。

ピットに戻るとどの選手も必死に食べていた笑

片付けをしていると知り合いから2位に入っていると連絡が来る。

リザルトを見に行くと確かに2位!!

 

逃げ集団に乗っていたのはほとんどソロの選手で、3×3チームの選手は1人だけだった。

千切れてばかりで悔しかったけれど3人で頑張って表彰台を獲得できたのは最高に嬉しかった。

プロのときは優勝以外喜べなかったけれど今は2位でもめちゃくちゃ嬉しい。

頑張ってよかった。我慢してよかった。

まだまだ復帰して間もないけれどもう一度燃費のいい身体を作り直して戦力となれる走りをしたいと思った。

心拍数は55%もの時間でレッドゾーンだった。

本当に限界スレスレというか限界を超えるような走りだった。

 

ちょっと宣伝。

レース中は気合と根性だけでなくたくさんのテクニックを使って走った。

自転車競技は道具を使う競技なのでテクニックでカバーできる部分がたくさんある。

DVD 40〜50代でも伸びる!技術トレーニング機材ー辻善光

しゃべりはすごく下手ですが結構使えるテクニックを動画で伝えているのでぜひ参考にしてください。

 

次のレースは1月20日の関西シクロクロス 堺大会

高校のときにシクロクロス世界選手権に出場したくらいのシクロクロス好きなのですごく楽しみです。

C2なのでC1に上がれるように頑張ります!

 

スズカウインターエンデューロではたくさんの方に声をかけていただきとても嬉しかったです。

来年は皆さん出ましょう!

あの鈴鹿サーキットを3時間堪能できて

 

ソロは8000円!

3×3は18000円と一人あたり6000円!

女性のソロはなんと2000円!!!

 

鈴鹿サーキットを貸し切ってこの参加費。

超格安です!

2020スズカウインターエンデューロは全員集合でお願いします!