パリ〜ルーベでレース中の事故でマイケル・ホーラールツ選手(ベルギー、ベランダスヴィレムス・クレラン)が亡くなりました。

現時点での仮報告書によると死因は心臓疾患で、それが原因で落車したとのことです。落車によって心停止したわけではないそうです。

 

僕は2014年7月6日のレースで死にかけました。

その時の心拍データです。

スタート地点に着いた時点で心拍数はレッドゾーンでした。

息苦しく、意識レベルは少し低下したくらいだったので、レースが始まれば落ち着くだろうと思っていました。

 

しかしスタートすると一気に220拍/分を超え、最高223拍/分まで上がりました。

下りで少し落ちるも195拍/分ほどで、そのまま次の登りに入りました。

また220拍/分ほどまで上がり、意識レベルが一気に低下、息苦しさが耐え難くなってきました。

そして上りの途中で草むらに倒れこみました。

 

これが長い下りや、テクニカルなコースだったら死んでいてもおかしくなかったと思います。

以前から酷い不整脈でしたが「スポーツ心臓はこういうものだ」

と自分で決めつけていました。しかしこれは異常だと思い、POLARのデータを持って病院に行き、精密検査後即手術となりました。

手術は成功し、発作が起こらなくなりましたがそのまま引退しました。

 

これからの季節、軽い脱水症状になったときに不整脈が出やすくなるそうです。

息苦しさ、意識レベルの低下、一定リズムで脈が打たないというような症状がある選手は一度検査を受けてください。

 

レース中アドレナリンが出て戦っていると低下した意識レベルを無視できてしまいます。

スポーツ選手の多くは健康診断で不整脈と診断されることが多いと思います。

自分がその不整脈で「苦しい」と感じることがあればその感覚を常に意識してください。

 

マイケル・ホーラールツ選手のご冥福をお祈りいたします。