ようやく筋肉痛がなくなりました。過去最高の痛みでした。
この痛みとの戦いとなることを予想していたので減量しました。
たった1kgでしたが「減量したこと」が心の支えになりました。

初のマラソンだったので会場ですべきことや流れがわからなく不安でした。
不安だったからこそゲートイン締め切りまで50分のときに会場入りしました。
早く行きすぎると時間を持て余すだけでなく余計なことを考えてしまう時間を増やしてしまいます。

会場についてまずトイレに並び、スッキリしたところでウエアに着替え、預ける荷物を用意しました。軽く肩周りのストレッチをし、太白胡麻油を飲み、ゲートに入りました。
人が多く、荷物を預けるだけでもなかなか進まず、イライラしている人もいましたが一緒になってイライラするのは損なので空に浮かんでいる風船ばかり見ていました。

少し肌寒くなってきたのでまたトイレに行っておきました。
細胞は冷えを感じると水分を出すので寒さを感じたときは感覚よりも多くの尿が出ます。
スタート位置のCブロックに着いてすることがなかったので足の裏をマッサージしました。痛みの原因が出ると予想されている部分のほぐしと矯正をしました。

足底の矯正は3カ所。指と土踏まずと外側の真ん中らへん。筋肉と筋をほぐしてグイっとするとパキッと正常な位置に戻ります。足底筋膜炎の人はほとんどこの3カ所で治ります。僕がコンディショニングするときは足底に一番時間をかけます。

完璧な矯正ができたので次に大きな筋肉をゆっくり動かします。速く動くと焦りにも繋がるのでゆーっくり力を入れて芯を見つける感じで動きます。
まだ時間があったので近くのトイレに行ってからスタートラインに立ちました。

僕がスタートできたのは3分後。42.195kmの戦いが始まります。
人が溢れかえってペースが上がりませんが合わせるように走り始めました。すぐにカカトに違和感を感じましたが前日の練習でも同じ症状が出て、3kmで引いたので同じだと思い右足だけ内股で走りました。走りにくいですが違和感を取るために必要な走り方とわかっていたので平気な顔で変な走り方をしていました。

コースプロフィールではスタート後から下りです。ポラールのGPSウォッチV800によると4分25秒/kmと表示されていました。ターゲットが4分50秒だったのでかなり速いですが下りであることからそのまま走りました。

しばらく走っていると、くまのプーさんと並走しました。全く同じペースで黄色い獣が走っていることも楽しみながら走れました。
「暑くないんかな?」「ゴール後絶対臭いよな」「めっちゃ応援されてて羨ましく思えてきた」
とかいろいろ考えている自分に気付き、余計な考えは脳の酸素消費量が増えるのでプーさんは千切っときました。

7km地点で流れていた「ヤングマン」西城秀樹バージョンでは無い方。みんな踊りながら走っていて楽しくなりました。そのとき身体が軽くなるのを感じ、疲れたらヤングマンを歌おうと思いました。その後3時間30分のペースランナーがいたのでビックリしました。身体も軽かったので抜いちゃいました。

12kmを過ぎたあたりからシューズが痛くなってきました。マラソンは足が腫れて1cmくらい足が膨張するという知識もあったので我慢しても痛くなる一方だと思い、止まって紐を緩めました。
いつか緩めるんだし早い段階で行動した方が悩んでいる時間が少なくなると思い人が少ないタイミングで緩めてすぐに走り出しました。

時計を見ると4分25秒/km
ん??もう下っていないはず。調子が良いらしい。そのままのペースで走ることにしました。
少し足が重いなと思ったときにここでジョミを飲んで回復させ、まだイケイケの状態でハーフ地点の21kmのゲートを越えました。

このとき「21kmは半分じゃないな」と直感で思いました。
よく話に聞く30kmの壁。そこに入ったときにはじめてマラソンが始まる、と感じたときにはじめて怖さを感じました。

つづく
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