ホエールです。今日は雑談です!
最近よく足漕ぎカヤックと手漕ぎのカヤックの比較で
足の方が手より筋肉が大きいから楽
ということを言う人がいます・・・・・。
足の筋肉が大きいことは異論はないです。
実際に筋量が大きくてパワーが出るし、足漕ぎカヤックのメリットはマシンでありふだん自転車などでおこなっているような運動なので誰でもすぐにその艇の平均的な巡航スピードが出せるという点にあります。
ただ、パドリングのカヤックを手で漕ぐものと説明している人は、まずカヤックをパドルでちゃんと漕いだことがない人なので、そんな話は聞く必要はないです。
僕は手漕ぎという言い方があまり好きではなく「パドリングのカヤック」となるべく言うようにしているのですが、それはなぜか。
パドリングのカヤックは全身で漕ぐもの
だからです。
ただ、その全身を使って漕ぐ動作は、はじめて乗ってできるものではなく、熟練度を上げるための時間がかかります。これはデメリットでもありますが、僕は少しづつ上手くなっていく過程が楽しいのでメリットでもあると思っています。
ちなみに効率の良いパドリングを突き詰めていく上で僕自身もまだまだ未熟で、この追求には終わりはありません。だから楽しい!カヤックフィッシング、釣れたら嬉しいけど釣れなくても漕いでいるだけで楽しいのはココにも理由があります。
フォワード方向(前進)のパドリングで特に重要なのは、キャッチした水を引く動作なので
背中の筋肉がもっとも使われています
その背中を稼働させていくために
足の筋肉もかなり使われています
そして、身体をひねる動作なので
腹斜筋もそうとう使われています
You Tubeやインスタ動画などで熟練者のフォワードストロークを見てもらうと、パドリング時にライフジャケットが左右にチラチラっと動いているはずです、そして、必ず漕ぐたびに膝が左右交互に上下しているはず。機会があればチェックしてみてください。
腕も使っていないわけではありませんが、その割合はぐっと低いのです。上腕二頭筋の収縮なんてほぼ使いません。簡単に言うと
肘の曲げ伸ばしのプッシュはしない
のです。手で漕ぐから疲れるという人はこの部分で理解の相違があるわけです。
一日の釣りでほとんどを占めるフォワード側のパドリングにおいては足と背中と腹筋がメインに使われているわけですから
足漕ぎが大きい筋肉を使うというのは異論はないのですが、パドリングのカヤックも大きい筋肉を使っているということ。ここは誤解が蔓延しているので訂正しておきたかったところです。
さほど心拍数を上げずに漕いでいるのにきつい、続かないというのは、手をメインにしてしまっている可能性があります。
手の筋肉は小さい、これは真実です
だから腕をメインにして漕いでいれば当然疲れるし、続かないし、トルクが出ず向かい風などの時に逆らっていけなくなります。
これは筋トレをはじめてよくわかったのですが、例えばダンベル20kgを上腕二頭筋で反動を使わずにアームカールさせようとするとよほどのムキムキマンじゃなきゃ無理です。ちなみに僕は反動無しではまず上がりません。
上腕二頭筋のアームカール
意外に腕では高重量は上がらない
でも、背中を使うダンベルローングだと20kgは激軽で、らくらく延々と続けていけます。それだけ背中の筋肉はデカイということです。
ダンベルローイング
背中ではかなりの高重量を楽に上げることができる
足の筋肉の種目、スクワットがバーベル80kgでできる人は、足の裏側と背中を使うデッドリフトもバーベル80kgできることでしょう。つまり同じぐらいの大きい筋肉がそこにはあるのです。
僕は昨年から筋トレ(とはいっても職場にあるダンベルで鍛える程度)にハマってちょうど一年ぐらいなのですが、部位ごとにダンベルを上げ下げする中で、今どこの筋肉に効いているかを考えるようになりました。
そこからパドリング中も「今どこの筋肉が稼働しているのか」がより理解できるようになってきて、そういう面でもカヤックのインストラクターとしては筋トレやってみてよかったな〜と思うトコロでもあります。
ちなみに僕は見た目重視の筋肉をつけるために(笑)ダンベルを使っていますが、カヤックフィッシングにウエイトを使った筋トレは基本的に必要ないです。だって、僕自身が20年近く筋トレせずに普通にカヤックフィッシングを続けてきましたから!
でも、簡単にできて、実際にカヤックを漕ぐのに役立つトレーニングをひとつ挙げるとすれば懸垂(チンニング)が一番いい種目だと思いますので、なにかにぶら下がれる環境がある人はたまにやって損はないと思います。
ということで・・・今日も背中トレーニングしてから帰ります(笑)