皆様、楽しい夏休みを満喫されていますでしょうか!
お盆に台風直撃でまいりましたよね・・・(涙)
kayak55はおかげさまでお盆中はたくさんのご来店をいただき、とても忙しくさせていただいております。
(明日の月曜は通常通り定休日となります)
で・・・ブログの更新が滞ってしまっておりました。
そんな中!
Bifarrパドルフィッシング専用ロッド4機種が発売開始となりました!
いや〜・・・遂にきたな〜。嬉しいな〜。
このロッドはSUPやカヤックフィッシングでテストを重ねて作られてきました。
私も今年、ずっとプロトを使わせていただいてきましたが、ホントにカヤックから使いやすいレングスやグリップ長で良いラインナップだと思っています。
シリーズ4機種全てにカヤック用ロッドとして嬉しい、通常にはない装備もついています。
バットエンド部にリーシュ用のリング
僕はロッドにはリーシュしない派なのですが、やっぱりリーシュしておきたいという方も多いです。通常は釣具屋さんで売っている尻手ロープなどを取り付けると思うのですが巻きつけているベルクロとかががさばるし、あんまり見た目もすっきりしないです。ロッド自体にその機能がついていることでスタイリシュだしフラッシュロッドホルダーなどにも差しやすいと思います。
フラッシュロッドホルダーに入れた時のエンドブランク保護のオリジナルパーツ付き
これはフラッシュロッドホルダーに差した時にエンド部分のブランクががたがた揺れてフラッシュロッドホルダーの壁と干渉すると音もうるさいしブランクにも傷が入ります。それを防ぐためのウレタンフォームでできているエメラルドグリーンのバイファールカラーのパーツがついています。
全機種にリールシート前、一拳分のフロントグリップ
僕がバイファールに参加することになった時にはすでにロッドの計画が進んでいたので、僕は直接デザインに関わってはいないのですが、最後の最後でこのフロントグリップ部分だけは僕の希望で追加してもらいました。
カヤックに座った状態だと勝負どころのリフト時にリールを握っていない方の片手でバット部を下から支えてリフトしてあげると楽なのです。その時にこのフロントグリップがあるとぐっとやりやすくなります。
また、魚をランディングする際にこのバット部を持って弓矢のように引くとロッドに負担をかけずにカヤックの近くに寄せることができますし、ティップにラインが絡んだ場合もこのフロントアシストグリップを持つと片手がティップに届きますのでロッドを持ったままティップ絡みをほどく時にも便利です。
僕には自分自身が直接関わって作ったKFゴルゴというロッドがあります。
1本でかなり広い範囲をカバーするロッドとして正直、自信作。自分の好みも色濃く入っています。
Bifarrパドルフィッシング専用ロッドに関しては、逆に自分がデザインに関わっていないことで、なるほど〜こういう考え方もあるのか!と新たな発見がたくさんあってとても勉強になりました。
このロッドをデザインしたのはジャクソンのロッド開発担当の横川さん。
元JB TOP50で活躍、ソルトも得意なロッドのプロ中のプロです。
サンプルを預かってテストして、4機種全てでそれなりに魚を掛けてきたので、感想をここで書いておきたいと思います。
◆ディストーション
6ft3inのソリッドカーボンベイトロッド。
なにより個性的だったのが・・・・やっぱりこの部分
とりわけ目立つ多点ガイド
トップガイド入れて11個のガイドがついています。
これによってロッドが曲がり切った時にブランクとラインが干渉することをなるべく防ぐことになっているわけですね。
ベイトロッドでは下方向に魚が入った時にブランクとラインが干渉しやすいということから、僕はKFゴルゴを作った時にスパイラルガイドを導入してこの問題をクリアにしました。
それがディストーションでは多点ガイドにするという手法だったのですね。なるほどこの方法もあったか!でしたね。
ディストーションはマックス300gのスローピッチジャークまで対応するということでしたが、実際に届いたらソリッドカーボンならではのしなやかなロッドでした。
これはSLJからいけちゃうんじゃない!?
実際にSLJでのメバルや根魚など軽いジグでも十分使えました。
ベリーから下でだいぶパワーがあり、大きめのジグにはベストマッチ。120gや150gのプランジにはとても良いです。そのしなやかさから疲れにくくもあり、ソリッドカーボンの魅力がわかりました。
そして
◆マルチエフェクター
長さは6ft6in
今回発売の4機種の中で唯一のチューブラーカーボンモデル。
このロッドはキャスティングにだいぶ振った作りで、とにかく振り抜け最高。シーバス用の小型ミノーから40gオーバーのメタルジグまでフルキャスト。とにかく飛びます。
このロッドはサブロッドとして積んでいって沖で不意にあらわれるナブラなどの時にさっと取り出してバキューンとプラグやメタルジグを遠投して捉えるという役割に最適です。
実際にブリサイズもキャスティングでゲットしましたが、まだまだバットに余裕有りでした。
射程距離が長いので広く探りたいサワラにもおすすめです
もちろんキャスティング全般いけるので、浅場のシーバス、フラットフィッシュの釣りにも良いです。というかかなり強い味方になってくれるはずです。
メタルジグなどのハードルアーでのフラットフィッシュにも最適です。
思い返すとこのロッドを最初に使ったのは春のエギングでした。超向いるとは言えないですがキャスティングのエギングにも対応します。
(ティップランには向きません)
そしてまだやりこんでいないのですが、マルチエフェクターの名の通り、かなりマルチ。素直なテーパーなのでジギングもできちゃいます。
ただ巻きのSLJには向きませんができないことはないですし、ベストは60〜100gのメタルジグをシャクる釣り。張りが強めなのでジグをガンガン速くシャクったり、ベリー〜ティップの反発力を使ってジグを飛ばしてダートさせるようなシャクリに向いています。
これは逆にソリッドカーボンではできない、マルチエフェクターならではのジギングとも言えます。
◆フランジャー
6ft3inのソリッドカーボンベイトロッド
先にサンプルでディストーションをお借りしていて、数ヶ月後にフランジャーが届いたのですが・・・・
あれ?これって同じ竿じゃない!?と思ったほど、ディストーションとフランジャーは性格が似ている竿です。
ソリッドカーボンで同じレングス、同じ多点ガイド。見た目ではほぼ見分けがつきません。
ただ、実際に曲げてみると・・・・
パワーが違う
(写真は150gジグをぶら下げています。上がディストーション、下がフランジャー)
ディストーションでもSLJから対応できる点を考えると、正直この2本を同時に揃える必要はなく、ご自身の使うジグのメインどころ(ウエイト)で選んでいただければ良いと思います。
100g前後のジグはぶっちゃけ、ディストーション・フランジャーどちらのロッドでもかなりいいです。
フランジャーの方がライトなので当然SLJにはマッチしてきます。シャクる釣りでは55〜100gがとっても気持ちいいカンジです。
70gプランジで真鯛
150gプランジでブリ
フランジャーはマックスウエイトが160gとなっていますので、120gや150gも当然使えます。上のブリをゲットしたプランジ150gもフランジャーで使いました。ただ、どちらかというと120gや150gのジグはディストーションの方が気持よくシャクてます。
そして中深場での餌釣りや200g、300gといったジグのスローピッチをやる場合はディストーション一択となります。
ご自身のメインどころでディストーションかフランジャーはお選びいただくと良いと思います。
(もちろん両方買っていただければ嬉しいですが!笑)
◆オーバードライブ
6ft3inのソリッドカーボンスピニングロッド
これぞまさにザ・ SLJな竿です。
ソリッドカーボンのしなやかさでウルトラライトクラス。巻きのSLJや鯛ラバでの食い込みは抜群。
80gヘッドの鯛ラバで真鯛
特に真鯛狙いのアングラーにはほんとにおすすめな1本です。
スピニングである理由としては、とにかくいち早くフォールさせるため。魚探の右端に真鯛の魚影を捉えたらカヤックをブレーキングして、即座にその魚にジグやタイラバを送り込む。その時に物理的にスプールを引っ張りながら落ちていくベイトよりも、ラインがフリーになるスピニングの方がフォールが速いです。
ただ、このオーバードライブはそれだけではなかった・・・。
軽量ジグを使ったスピンスローがとってもやりやすいのです。
最近はこの釣り方に僕はハマっていて、真鯛狙いの時はオーバードライブを持ち出して55gや70gのプランジをワンピッチでしゃくって釣っています。単純に楽しいんですよね。
70gプランジで真鯛
55gプランジで真鯛
もちろん真鯛狙いにおいては、やはり真鯛が好む「ただ巻き」の釣りが基本だし、実際によく釣れます。それをベースにしつつ、巻きの釣りでアタリがない時間が続いた時などはぜひワンピッチの釣りをする時間を入れていくとリアクションに反応する別の個体が釣れてくることがあるんじゃないかと思います。
このオーバードライブもソリッドカーボンなので反発力低めでとにかく素直に竿が曲がっていきます。それによって乗りの良さが出るだけではなく、フッキングさえしっかり決めれば、魚のファイト時のイレギュラーな動きにもティップが追従していくのでバレにくいと体感しています。
・・・・こんな感じで個性が光る4機種。
カヤックにはあまり多くのロッドは持ち込めないため、僕は1本でなんでもこなすロッドであるKFゴルゴを作ったわけです。それはひとつのカヤックフィッシングロッドにおける考え方だと思っています。
ただ、バイファールでは4機種、ある程度細分化することでスタイルに応じてよりベターな調子が選べるというメリットを重視していますね。
ご自身のスタイルにマッチした1本を手に取っていただければ幸いです!