電気系統の接点には変なグリスや潤滑剤を塗ってはいけない!という話
車の電気系統って、デリケートな部分です。水に濡らしたりすると壊れるし、変なグリスや潤滑剤を塗るとこれまた駄目になります。
例えば接点やスイッチングの部分にグリスが塗ってあるものもあります。
これはハンドルの裏側です。バネの付いた金属の棒のようなものが見えます。これって、接点です。
ホーンブラシなどと呼ばれていますが、ハンドルと車をつないでる接点です。
なんでこんな接点があるかというと、ホーンを鳴らすためです。ホーンって、ハンドルのボタンを押すとなりますよね?
だけどハンドルってくるくる回ります。360度以上回ります。そんな部位に配線を入れるのは絡まったりして大変です。
エアバッグが点いている場合は、ロールケーブルやスパイラルケーブルという名前の配線が存在します。ハンドルの動きに追従する配線で、そのスパイラルケーブルがエアバッグの配線とホーンの配線を兼ねています。
しかし、エアバッグがない車だと、ハンドルから下へ電気を伝えるには何かの接点が必要になりますね。
それがこのホーンブラシです。ただハンドルは動かすので、ここには専用のグリスが塗ってあります。グリスがないとキーキーと音してしまうからです。
このように摺動部の接点にはグリスが塗ってあります。ここに下手なグリスや潤滑剤を塗ると逆に導通しなくなってしまうことがあるんです。
有名どころがシリコンスプレー。
シリコンスプレーって車の艶を出すのにいいよね!とかって営業さんが室内をピカピカに見せるために、塗ってしまったりすることがありました。
そんなもの塗っちゃだめだ!と怒っておきましたが理由があります。シリコンスプレーは電気を通さない性質があるので、インパネ部に下手にスプレーすると、壊れちゃうんです。
これは自動車メーカーでも注意喚起をしているくらいです。
べとつかないし艶が出るからという理由でシリコンスプレーを多用する人がいますけど、電気系統には絶対に吹かないようにしてください。