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42度の高熱がガン細胞だけを破壊する

ルーククリニックは「ハイパーサーミア」を行うルカ病院の分室である。ハイパーサーミアとは、直訳すれば「高い温度」のこと。つまり温熱療法のことである。

 遠赤外線による温熱療法・全身ハイパーサーミアは、ガンの治療に効果をあげている最新の療法だ。

 温熱療法は、遠い昔から民間療法として定着していた。実に古代エジプトの時代からあったといわれる。

 高熱は特にガンの治療に効果があるとされ、あるガン患者がたまたま別の伝染病にかかって高熱を出した後、ガンまで消えていたというのだ。

 この報告が発端になって、近代のハイパーサーミアは本格的に研究されることになった。発熱物質を投与して高熱を出させたり、45度の高温の温水に入浴させたり、さらにはNASAの宇宙服を利用したものまで、数多くの試みが行われ、それなりに効果 を発揮したものもあったが、いずれも安全性に問題があった。
 現在のハイパーサーミアは、腫瘍の患部だけを暖める「局所ハイパーサーミア」と全身を暖める「全身ハイパーサーミア」の2つに大別 される。

 局所ハイパーサーミアは、電子レンジに使われているマイクロ波やRF波などを使って、腫瘍の部分だけを高熱にして治療する方法だ。これが現在、温熱療法として広く普及しているハイパーサーミアである。

 だが、この局所ハイパーサーミアには問題点もいくつかある。まず、熱さや痛みが伴う。また、万が一、転移していた場合、その部分への治療効果 はない。

 これに対して、全身ハイパーサーミアは、当初、体外循環による方法が取られた。大腿の血管にカニューレを刺入し、そこから血液を体外に出して機械で血液を暖めて体内に戻すという方法だ。
 しかしこれも安全性に問題がないとはいえず、治療費も非常に高いものになった。 この方法に代わって登場したのが、遠赤外線を利用した全身ハイパーサーミアである。 ガン細胞は熱に弱く、41~42度で長時間加熱すると、細胞が死んだり、成長を止める。

 一方、正常細胞は体温が42・5度を越えると危険圏内にさしかかり、脳や肝臓に障害が出る。そのわずかな温度差を利用したのが、ガン治療のための全身ハイパーサーミアである。実際、ラットのガン細胞を使った実験では、41度くらいではほとんど死なないが、42度で30%、43度では40%と、温度を上げるごとにガン細胞が死んでいくことが報告されている。

 しかし、人間の細胞は、それよりも低い温度で効果が出ることが分かり、正常細胞への副作用が生じない41~42度までの「マイルドハイパーサーミア」の概念が確立されている。

では、全身ハイパーサーミア治療の手順を紹介しよう。

1. 患者を、チャンバー型の治療機の台の上に仰向けに寝かせる。患者の胸部、腹部、鼠蹊部には体表温度を測定するために体温センサーを装着する。同じく深部の温度を測定するために食道、直腸、膀胱にも、さらには脳の温度を測定するために外耳にも体温センサーをすべて無痛で装着し、モニターにつなぐ。

2. 治療中の発汗に対する水分補給などのために、ブドウ糖液を点滴し、酸素吸入をする。また治療中は静脈麻酔によって患者を眠らせておく。これは、約3時間の治療中、多くのセンサーをつけてじっと寝ていなければならないストレスと、熱さを感じさせ、心臓に負担をかけないためだ。

3. 患者をチャンバーの中に入れ、周囲から遠赤外線を放射して体温を上げていく。60~90分で直腸温が41~42度に達する。

4. 患者をチャンバーから出し、特殊なカバーで覆い、全身を保温する。深部体温を41~42度で1時間維持し、数時間休憩してもらう。


 この方法で、治療は週に1回ずつ、4回で1クールとしている。10~20%の患者に反応性の発熱や倦怠感などの副作用が認められるが、火傷などを生じることはないという。

 対象は16~80歳の、主に進行ガンの患者で、呼吸機能や心機能に問題がない人など、細かい適応基準がある。 ルーククリニックの竹内晃医師(医学博士)は本院のルカ病院にいたときから、これまでに約850人の患者を、この全身ハイパーサーミアで治療してきた。ほとんどが抗ガン剤も効かなくなった患者だ。

 中には2年以内の生存率が17%といわれる尿管ガンにかかった75歳の女性もいた。すでに膀胱や腹部のリンパ節にまで転移していた。
 それが1クールの治療が終わったところで、腫瘍マーカーも正常値に戻り、腹部リンパ節の転移も縮小していた。2クール目には腹部リンパ節の腫瘍はCTでは写 らなくなった。今ではすっかり健康を取り戻し、高齢にもかかわらず元気に働いている、完治例の一人だ。

 全身ハイパーサーミアの治療で竹内医師が目指しているのは、ガン患者を完治させることにはちがいないが、増殖のスピードが早く、次々と転移していくガンはそれほど甘い病気ではない。

 完治することよりも、まず延命を。それが竹内医師の考えだ。ガン細胞の増殖スピードを抑え、転移を止めれば、たとえ腫瘍が残っていても命を奪われることはない。

 「全身ハイパーサーミアは、すべてのガンを完治する治療ではありません。しかし、ガンが進まない、つまり患者が死なないという効果 には絶大なものがあります。ガンを殺すのではなく、ガンに殺されないようにというのが全身ハイパーサーミアの治療法なのです」

<肝がん>細胞の大半を正常化 遺伝子など使いマウスで実現

マウスの体内の肝がん細胞の大半を、正常な細胞に変化させる新しい手法を、森口尚史・米ハーバード大研究員らのチームが開発した。肝がんの悪性度などに関与する遺伝子などを使い実現した。2日、米ボストンで開かれる「分子生命科学会議・幹細胞シンポジウム」で発表する。

 チームは、まずがん細胞を作る「もと」になるヒトの肝がん幹細胞をマウスに移植し、肝がんマウスを作成した。この幹細胞に風邪の原因ウイルスと同種のアデノウイルスを使って、肝臓で働きが低下するとがんの悪性度を高める遺伝子「HNF4α」を組み込むことに成功。さらに、がん細胞が正常な細胞になる能力を高める働きがあり、海外では抗がん剤としても使われる2種類の化学物質を患部に投与した。

 その結果、投与から60日後には体内の肝がん細胞の85~90%が、見た目や機能が正常な肝細胞に戻り、染色体もがん細胞特有の異常が消えることが分かった。一方、治療したマウス8匹は実験から8週間後まですべて生存していたのに対し、何もしなかった同数のマウスはすべて死んだという。

 森口研究員は「今後、安全性を確認し、人での治療を目指したい。完全にがんは消えないが、残りはがんの部位に電極を入れて焼くラジオ波を使えば、手術に比べ体に負担の少ない治療が可能になる」と話している。【奥野敦史】

心膜癒着療法 Ⅲ

今日の午後2時に心膜癒着療法の3回目を行った。


結果はまだ分らないが、無事に何事も無く終わってホットした(*^▽^*)


突然明日やりますと言われるので、心の準備をするのが大変だ(゜д゜;)