Iさんとは長いお付き合いです。
最初の出会いは、15年ほど前。何故か店構えが気になってなんのお店かなー?と入って来たとの事。
はい、鍼灸院でした。
腎臓の重い病気で、子供を産んだら透析は免れないと告げられていたIさん。
それでもお腹に来てくれた子供を産む事に決め妊婦生活の中、自分の指の先や目の前の人の身体の周りに世にも美しい名状し難い色がキラキラ動くのが見えていて、子供が生まれると見えなくなったそうです。
子供が小学生になる頃には、新しい病気が発覚。血液の癌でした。
学生時代には摂食障害で精神病院に入院。その当時は、摂食障害という病名がなかったのです。
そんなIさんは、よくお店に来てくださいました。
ご主人も、お母さんも子供さんも、来てくださいました。
3・11の前後、Iさんは家に引籠るようになり、それから音信不通になりました。
たまに、お元気にされているかなあ。。。と考えることもありましたが、時間は過ぎて行きました。
先月、Iさんのご主人さまが、Iさんがまた来たいと言っていると教えてくれました。
そして、数年ぶりにIさんと再会したのです。
Iさんはある日、右手の力が入らず、右右に傾いてしまうので、これはおかしいと思いました。たまたま日曜日でご主人も高校生になった息子さんも在宅していて、すぐに病院に連れて行ってもらえました。
脳梗塞の初期とのこと。
なんでこんなに病気になるんだろう。ご主人も素晴らしいし、息子さんも立派に成長した。自分の生きる意味はもうここまでだろう。自分は必要ない人間だろう。
それでもまだ生きている。
手も動くように回復した。動けるようになった。家からも出られるようになった。
そうだ!天命堂に行こう!
そして、再会したのです。
時間は幻想でした。
あっという間に、経絡はバランスを取り戻して行きました。
お話も尽きず、お互いに大切な事を思い出していきました。
その翌週に店に見えた時のお話。
バランス鍼の翌日、歯がおかしくなり、歯医者さんにいってみると、
小学生時代に治した歯は、二段の土台が埋まっていてしかもネジで留めてあっていた事が判明したのです。
その土台を外すのに2時間もかかり、身体はガチガチに。
私はハッとしました。
最適なバランスを取り戻した結果、40年以上も歯に埋まっていたものが、違和感を唱えたのです。
私がお世話になっている、ヨコハマヒーリングデンタルの小泉先生ならきっと、おめでとう!と言ってくれるかもしれないような事件だと感じました。
後々振り返ってみると、これまでの生き方がすっかり方向を変えるキッカケとなる、出来事になるかもしれません。
歯のことは専門家の小泉先生にいつかお伺いしてみたいところです。
ともあれ、Iさんの物語は、まだまだこれから、光の方へ続くと感じたのでした。