菊と刀

ルース・ベネディクトが時々読みたくなる。

本として出版されたのは1946年ですが、

もとは、戦時情報局に勤務していた1945年

5月から8月の短期間に執筆した報告書

の「日本人の行動パターン」が原型です。

戦時下における日本を分析することが

当初の目的だったといわれています。






確か、ルース・ベネディクトは日本に

来たことがないはずです。

それにしては、日本人に対しての

さまざまな考察は深い。

それが初めて読んだ時の印象だった。






初めて読んだ時に、特に印象的だったのは


日本人は自尊心を保つために上下関係の慣行を守っている。それはアメリカ人にとってなじみのない徳目である。


という箇所で、フランス人の

トクヴィルの言葉を引用しています。


「アメリカはさまざまな長所があるにもかかわらず、真の風格を欠いている」

「真の風格というものは、応分の場、つまり高すぎることもなく低すぎることもない場に常に身を置くことによってそなわる」


日本人の自尊心に否定的なアメリカ人

にこそという鋭い切り口で

次のように言い切る。


自国中心主義の過ちを犯しているのである。



私が、トクヴィルが好きだったこともある

かもしれませんが、考察力の高さを感じた。

敵国である日本の徳目を受容しながら

自国中心主義のアメリカを良しとはしないのだ。

74年前の考察ではあるが、今日にも通じる

と思うことが、いくつか発見できる。

何度読んでも新しい気づきがある。

そうした意味で、なかなか面白い本なのです。




ありがとうございます。