この本は、中国に赴任する前に読んだ

何冊かの日本軍による中国での

民間人の虐殺について著した本である。

作者の石川達三さんは中国戦線へ従軍して

この自由な創作を試みたものである、と

部隊名、将兵の姓名などすべて仮想のもの

と宣言している。

内容はとなれば、かなり生々しい

ショッキングな描写が続きます。



昭和十三年『中央公論』から伏字削除され

発表されたが、即日発売禁止となる。

その後、石川達三さんは逮捕起訴となる。

当時の日本には表現の自由はなくなって

いたということです。

日本の第二次世界大戦における

立ち位置を論じるつもりはありません。

戦闘というおぞましい行為が人間を

狂気の殺人マシーンとしてしまうことを

知ることは必要だと思う。



また私自身、中国に赴任していた際に

見聞きした、日本人のマナーというか

品のない行為についても、心のどこかに

日本人の優越感や誤った奢りのようなもの

があって、歴史や戦争についての認識

不足からくるものだと思うことがあった。



以下に、本書の巻末にある言葉から

日本軍の軍紀の乱れととれる記述を引用する。






第二次世界大戦から75年

この戦争でお亡くなりになった

多くの方々に哀悼の誠を捧げます。


私たち、現代人はまだまだ学ぶことが

たくさんあると思います。




ありがとうございます。