この本は、過去に何度か掲載しています。上司と部下の関係で最も大切なことが記載されている本といっていいでしょう。


現場指揮官は「ハンズ・オン・マネジャー」であれ、というのがある。これは「手を汚す管理職」という意味だ。これとは対極にあるのが、「ハンズ・オフ・マネジャー」で、「手を汚さない管理職、綺麗ごとですませる管理職」のことである。


本書の中では、朝鮮戦争が勃発したとき在韓米軍の師団長ディーン少将が、自らバズーカ砲をかついで戦い、北朝鮮の戦車をしとめた話を紹介している。これは「ハンズ・オン・ジェネラル」で、後方で楽をしている「アーム・チェア・ジェネラル」とは大違いだとしている。


私の経験では、日本、中国に違いはなく、「部下と同じであること」を見せることで職場の士気が上がることを知っている。部下によっては、私のこと、上司の動きを観察している場合すらある。「ハンズ・オン・マネジャー」であることを見せることは、上司と部下の関係を強いものにする。日本では、あまりこうしたことを教えていないように思うが、部下だった頃に戻ってみればわかることだと思う。


有事にできることは、平時において意識していたことでないとできないのである。とくに有事では、手を汚さないで、後方で楽をして綺麗ごとですませる人は不要ということである。




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