
山本昌邦指南録
山本昌邦 著 FOOTBALL NIPPON BOOKS 2005年
本書の帯カバーには(写真にはありませんが)、以下のような言葉がある。
伝えるは伝わるに非ず
世界に勝つ
日本型組織と
日本型リーダーシップの
研究と実践の物語
サッカーファンなら誰もが知っている著者である。
本書は、少し古いがアテネ五輪の「敗軍の将」が語る自叙伝ともいえるもの。
しかし、本書を読めば読むほどにサッカーにおけるコーチの指南書としてだけ
ではなく、あらゆる組織におけるコーチとリーダーの在り方に感じられるのだ。
「サッカーは人生と似ている」とは、よく言われる言葉である。
本書は、選手と監督の話として読むこともできるが、コーチングの難しさと
やりがいといってもいい。
巻末にある「山本昌邦指南録三十六法」はユニークであり、サッカー以外にも
イマジネーションを働かせれば使えるおもしろいものだ。
マネジメントの一つの物語、読後にそんな思いになった。
片方は伝えた気でいて、もう片方も「分かってます」と返事をしても、出た結果を見て「そんなつもりじゃなかったのに」「えっ、そうなんですか」と互いに顔を見合すようなことはままあることだ。だからといって、コーチは、そのずれを「人間同士なんだから仕方ないよな」と放置するわけにはいかない。伝えたいことと伝わったことのずれ、言い換えれば誤差を、限りなく埋めていく努力を怠るわけにはいかないのだ。
~あとがきより~