
注目されていた日銀の政策会合2日目、マーケットが満額回答といえるようなものになったようだ。
黒田総裁に交代し初の会合だっただけに、折込み済みもあっただろうが日銀前には取材記者が多数駆けつけていた。
異次元の金融緩和。
量的緩和:国債買入れ対象が従来の2倍の償還期間に
質的緩和:投資信託とETFを対象にする
といった市場関係者にとっては想定内であったがインパクトのあるもの。
日経平均株価も前場は下げていたが後場上昇し、一日の動きとしては500円以上のプラスだったようだ。
レジームチェンジと言われた今回の日銀の政策変更は、安倍首相のアベノミクスの延長線上にある。そして期待されていたものでもある。
一方いままでも金融緩和は継続してきたのも事実だ。わかりやすく言えば「コツコツヒットを打つ野球」から「一発大きなホームランを打ちますよ的な野球をやります」という戦い方の変更を宣言したようなものではないだろうか。米国のFRBに近い大胆な政策変更かもしれない。
政府と日銀が大きな政策変更を宣言したことは市場関係者の期待に応えたものである。これはインパクトのあるものだろう。
しかしあくまで金融市場のお金の流れであって、いままでも金融緩和は継続してきた。問題は期待に応えた政策変更で実体マネーが動くかどうかだ。まず銀行が動くか、企業が投資に動くか、国民が消費するか、といったことが重要になる。
今回の「異次元の金融緩和」によって実体マネー、この動きがあればデフレ脱却かマイルドなインフレが起きるかもしれない。ただし、あくまでもマイルドなインフレでなければいけない。
この「異次元の金融緩和」が失敗した場合のリスクをとりますよ、という政策変更の宣言は大きなインパクトに違いない。
しかし実体マネーが動くかどうかは「異次元の金融緩和」で保証されたわけではない。そもそもデフレと言われる状態の正体が解消したわけではないからだ。
そもそもの「日本の難題」である、少子高齢化、需給ギャップ、為替相場、貿易問題などをはじめとする複雑骨折をどう解決に近づけるのか。この出口に向けた入口に立ったに過ぎないのではないだろうか。
一つだけ確実に言えることは世界と市場関係者がどう期待し、どう見ているのかという駆け引きに、本日は積極的に立ち向かい勝利したのかもしれない。
しかし、次に敗戦となったときのダメージの大きさも過去の歴史を見る限り忘れてはならないことだろう。
今はじまり、ここからが本当の金融政策と実体経済における成長戦略の見せどころになろう。
晩安