熱戦のつづく欧州選手権ではUEFAがリスペクト・キャンペーンを実施している。各国チームのユニフォームの肩にワッペンがついている。またピッチ横の広告にもリスペクトの文字が映し出されている。

UEFA主催の大会やイベントで大々的に取り上げられてきたUEFAのリスペクト・キャンペーンは、2008年に発足。暴力、人種差別、外国人差別、同性愛者差別との闘いや、ファンのサポート、異文化交流、環境および人道的救済を促進することを目的としたプログラムとリンクして行われている。


$TAKE’S【FEVER日記】



リスペクトという言葉が私は好きだ。お互いを認め合い心を広げて正々堂々と勝負する。これはサッカーだけのことではない。人間として認められるべき権利と責任ではないだろうか。

欧州選手権の中継を見ていてリスペクト、あらためて重要な言葉だと気づかされた。


リスペクト=敬意は、人生に欠かせない理念である。



UEFAの11の指針

サッカーを最優先
UEFAの全活動において、最も重要かつ最優先しなければならない要素がサッカーだ。サッカーはプロダクトである以前にゲームであり、マーケットである以前にスポーツであり、ビジネスである以前にショーである。

ピラミッド型構造と補完性
世界および欧州レベルでは、サッカー界のピラミッド型構造がスポーツの自治に反映されている。FIFA(国際サッカー連盟)とUEFA、各国協会が協力関係で結ばれ、補完性の原理を重んじることにより、私たちは最善の方法でサッカーの利益を守ることができる。

団結とリーダーシップ
UEFAは命令機関ではない。私たちは今後も強いリーダーシップを発揮しつつ、総意をまとめる役割を担っていく。欧州サッカー界の政策決定段階においても、プロサッカー戦略委員会はもちろんのこと、各国協会や全関係者(リーグ、クラブ、選手)を交える体制により、理事会の正しい決断を導くことができる。さらに、プロフェッショナルなゲームには欠かせないサッカーファンとも、より親密な関係を築いていくことが目標である。

良好な統治体制と自主性
UEFAと各加盟協会は、良好な統治体制の構築に尽力している。良好な統治体制とは、民主的かつ透明性が高く、適切に運営されていて開かれたものを意味する。この原則の下、UEFAがスポーツ機関としての自主性を守っている結果、サッカーについての最終決断は各国協会をはじめとする関係者が下すことになり、不当な政府の介入を排除している。

サッカーの裾野と連帯
性別や年齢にかかわらず、どこでも楽しめるサッカーの基盤は草の根レベルにあり、その頂点に立つプロサッカー界は氷山の一角に過ぎない。UEFAは今後も、サッカー界の連帯をさらに強めるだけでなく、サッカーの未来を守り、このスポーツを通じて社会全体により大きな恩恵をもたらすことができるよう取り組んでいく。また、サッカーが草の根レベルで広く愛されているからこそ、私たちは法律を遵守した上で、大会の地域色や地方色、国際色を維持していかなければならない。

ユース世代の保護と教育
欧州サッカー界を統括する機関として、UEFAはスポーツと道徳の両面で責任を負う立場にある。未成年の国外移籍は多くのリスクを伴う。18歳以下の選手たちは、児童または子供であることを忘れないでいただきたい。私たちはサッカー界の子供たちの将来を守るとともに、国外移籍の低年齢化に歯止めをかけたい。

スポーツの公正性とサッカーくじ
サッカーくじは資金源の一つだが、試合にギャンブル的要素を持ち込むという危険性も伴う。その利点はといえば、売上の分配金が収入になる点だけである。しかし、私たちが最も重視し続けるべき点は、サッカーの本質的なスピリットを保つために、スポーツの公正性を守ることと、主催大会の適切な運営に尽力することだ。

ファイナンシャル・フェアプレーと大会の秩序
UEFAはピッチ内外でのフェアプレーを奨励している。ファイナンシャル・フェアプレーとは、大会の秩序とクラブ自体を保護するために、透明性が高く適切なクラブ運営のことを指す。つまり、ほかのクラブと競い合うために負債を増やし続けるのではなく、それぞれに見合う独自の方法でクラブを運営することである。

代表チームとクラブ
各国代表チームとクラブは、サッカー界にとって不可欠であると同時に補完的な存在である。UEFAはこのバランスを保ち、より強化し続けていくことに尽力していく。私たちが主催する国際大会や欧州カップ戦の発展は、このバランスにかかっている。

敬意
敬意はサッカーに欠かせない理念である。試合や公正性、多様性、尊厳、選手の健康、ルール、審判、相手チームやサポーターに対する敬意だ。私たちのメッセージは明確であり、人種差別と暴力、ドーピングを絶対に許さない。サッカーは人々を一つにし、あらゆる違いを超越する。ユニフォームを身にまとえば肌の色も関係なく、これはUEFAにとって常に変わらない姿勢だ。人種差別とあらゆる差別行為を決して見過ごしはしない。さらにUEFAは、ピッチ内やスタンドでの暴力も一切容認しない。サッカーはその見本を示すべきだ。

欧州スポーツ界の模範とスポーツの独自性
UEFAは欧州で活動する組織であり、今後も欧州スポーツ界の模範となる体制、つまり昇格と降格、固い連帯意識に加え、オープンな大会と門戸の広さを特徴とする体制づくりに全力を注ぐ。それこそスポーツでありサッカーだ。スポーツは単なるビジネスではなく、ビジネスとしてとらえるべきでもない。だからこそ私たちには、この体制を守る義務がある。私たちはスポーツの独自性を守り続けていく。そして私たちの議論が、サッカー界の利益につながることを確信している。

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