
人間直言
実感ある生き方をつかむために
ニ子山勝治 いんなあとりっぷ社
きのう古本市場で偶然みつけた本書を読んでいます。
「土俵の鬼」と呼ばれた二子山理事長が、日本相撲協会を65歳定年前の平成5年に出版されました。
その当時も読んだのですが、今また読みたくなったのです。相撲を通じて人間としてどう生きるべきかについてを語ったとてもいい本です。
■素直さと反骨精神がなければ大成しない
■ライバルと競い合うことが将来につながる
■努力のできる自分に自信をもて
■偉くなればなるほど精進が必要
■不幸をバネに人は強くなる
■実力主義だからこそ本物が生まれる
■親のしつけの有無で人生は決まる
■快適な生活は人間をダメにする
「あとがき」に著者が日本について語っているが、現在の状況に合致するように思われてならない。
思えば、わたしが相撲部屋に入門したのは戦禍の跡もなまなましい昭和二十一年、その後日本人は文字通り、わたしと同じく、ハングリー精神で頑張って今日の日本を築いたのだと思う。だが、日本人は物質的に豊かになるにしたがって、相撲の言葉で言えば、「心・技・体」の「心」を失ってきたように思えてならない。貧しい他の国々から見れば、日本人はいわば大関・横綱になったと言えるかもしれないが、それならなおのこと、物の豊かさばかりでなく、「心」の豊かさを育てるべく、足元を見直さなくてはならないのではないか。
そしてやはり、人間辛抱だ!