TAKE’S【FEVER日記】

商売は戦い 
勝つことのみが善である
上原正吉 ダイヤモンド社




本書は大正製薬の発展の原動力となった故上原正吉が、昭和39年に自らの経営理念や人生哲学について語ったものです。以来30年を経て時代も経営環境も大きく変化した状況にあって、大正製薬の経営の基本理念は受け継がれ、平成4年に新装改訂版として出版されたものです。


商売は戦い――不動の理念

“商売は戦いである”この戦いは進行がきわめて緩慢であるから、なかなか“戦っている”という実感を持ちえない人が多い。
そしてゴルフや競馬に熱中したり、女遊びに憂き身をやつしたりする余裕をもつ人も現れるのである。
だが“商売は戦いである”じりじりと本人の気づかぬままに進行し、勝者は繁栄を重ねて業界に君臨するに至り、敗者は倒産、閉業して、
(中略)極めて深刻な差がつく。
いかに緩慢であろうとも、真剣の戦いに、情容赦はないのである。そこで私は“商売は戦いである。戦いに、勝つことのみが善である”という、不動の理念を持っており、
(中略)そして、なにがなんでも、同業者との競争(戦い)に勝たなくてはならない、と思うようになった。
つまり、競争に興味を覚え、金もうけではなく、戦いに勝つことを目的とするようになったわけだ。
(中略)そして、商売という戦いは善であると信じている。
なぜなら、競争(戦い)は、自由経済の基本である。競争があるからこそ、経済は発展していくのだ。
もし、この世から、競争というものを禁じてしまったら、産業界は、発展、成長が止まるばかりでなく、生命をも失って、墓場になるだろう。
競争のなかにだけ、社会の繁栄がある。人類の福利の増進、文明の発達に、競争こそは不可欠なものといえよう。



本書は古いものなので入手が難しいかもしれない。しかし、時代が大きく変わっても不動の理念として受け継がれてきたという上原正吉の考え方は興味深い。いやむしろ上原正吉という大正生まれの大正製薬の名経営者が、自由経済における競争原理の必然性を説いていたことに驚愕すらしてしまう。正に、本気で戦う経営者だったということであろう。

このほかにも経営哲学だけではなく、リポビタンD誕生秘話なども知ることができる。

本書はとても爽快で、会社経営では、合理的な考え方が大切だということを学ぶことができる。




ブログお読みいただきありがとうございました。