ニュース報道を見ている限り、首相が変わったが党の体質=政治家の体質は、まったく変わっていないのではないだろうか。TPPについて、「党が二分する」と農相が発言する。では、何もしなければ問題は解決するのかということが欠如していると感じるのは私だけであろうか。

 私は、「党が二分する」ならすればよいと思う。その変わり、経済活動における輸入と輸出という根幹の方向性をいかようにするのか、これを真剣に議論しなくてはいけない。日本はまだ幸いにも最悪ともいえない状況を維持している。これはあくまでも現在、混乱する欧米の状況と比較しての話である。

 「TPP交渉参加の是非、来秋まで」というが、たまたま9カ国が2012年秋まで協議を続けるからなのか。本来は、この11月のAPEC(アジア太平洋経済協力会議)で意思表明をする予定ではなかったのか。遅れているとはいえ、早く交渉のテーブルにつかなければ日本の意見を組み込むことなどできまい。

 私には、先日、残念ながら亡くなってしまったスティーブ・ジョブズの言葉が思い出されてならない。

「毎日を人生最後の日だと思って生きてみなさい」

 TPPにリスクがあろうが(メリットもあるのだ)、紛糾しようが、政治家が「明日はない」という覚悟の上で発言し、行動しないこと、これこそがリスクでありデメリットである。決断をせずに先送りする日本の政治家という印象だけが、世界中に知れわたっているという事実をしかとかみしめてもらいたい。

 そして、私たち一人ひとりも「このままでは明日はない」との意志を持つこともはじめなくてはいけない。政治家に過度に期待しても、将来は安泰などというのは幻想だ。自分の人生は自分で困難を乗り越え、自分で守り生き抜くということがなくてはいけない。ただの批判もしくは無関心こそが一番の罪であり罰を受けることにもなりかねない。そのように一人思うのであった。了