日本サッカー界は、松田直樹というギラギラしたサッカー小僧を失ってしまった。今でこそ、日本代表がワールドカップで世界の一流選手と堂々と戦っているが、松田直樹という男の出現は日本サッカー界には大きな影響を与えている。
先週の日本経済新聞のカズ(三浦和良)さんの『サッカー人として』で、“マツが残した ぎらつき”というコラムを寄稿している。若い頃のマツは外国人選手だろうが誰だろうが、小ばかにできる選手だった。「たいしたことねぇよ」と・・・。
このコラムでカズさんも認めているが、マツはぎらつきを持った数少ない選手だったのは間違いない。少しだけ引用してみたい。
人は年を重ねてベテランになるとだんだん分かってくる。ベテランになると周囲へ気を配れるようになる、みんながいるから僕もプレーできる・・・。でもプロは丸くなるだけではだめなんだ。試合に出れなければ「くそ野郎」といきり立つくらい、ギラギラしていなければ。
僕たちサッカーファンは、よくマツを知っている。あのギラギラしたマツ、サッカーが好きでしょうがないマツ。JFL松本山雅FCからJリーグにはい上がってやろうというマツ。
今、多くの日本人にギラギラしたぎらつきが欠けているんじゃないか。マツというサッカー小僧の死をもって、僕はそう感じている。サッカー界だけではなく、どんなフィールドにあっても、ギラギラした日本人が不足している。若いうちから丸くなんかならなくていい。「たいしたことねぇよ」とマツが言っていたように、小ばかにするぐらいでちょうどいい時期もある。
最後に、マツが言っていたこと「DFというよりFWタイプなんだよ」っていうのも忘れられない。守備だけやろうなんて思わないし、守備するには攻撃の意識と行動を理解していなくちゃできないんだ。
マツというサッカー小僧の死によって、僕自身の武器でもあったギラギラを思い出せてくれた。ぎらつきは、経済学者ケインズのアニマルスピリットのようなもので、今のような日本に絶対必要なものなんじゃないかって・・・。
マツ、ありがとう!
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終戦から66年目の今日、哀悼の祈りを捧げます。
