TAKE’S【FEVER日記】



中国共産党 支配者たちの秘密の世界


リチャード・マグレガー 著 小谷まさ代 訳   草思社



 中国関連本が多数ある中、本書を見た瞬間、私は手にとってレジに並んでしまった。その理由のひとつが、本書の表紙の写真とカバーにある「たった9人が世界を動かしている!」というキャッチコピーだ。

 9人とは誰かであるが、それは中国共産党の最高意思決定機関である「 中国共産党中央政治局常務委員会」のメンバーを指している。

 現在のメンバー9人は、総書記の胡錦濤、呉邦国、温家宝、賈慶林、李長春、習近平、李克強、賀国強、周永康(公表されている序列順)だ。次期リーダーといわれている習近平を含めた、この9人が中国はもとより世界を動かしているというのだ。

 本書の内容については、いろいろな方が、書評を出しているので省略する。ただし9人の最高幹部たちの姿を著者が記述した部分がおもしろいので、少しだけ引用してみたい。


 「全員がダークスーツ、八人は真っ赤なネクタイ、そして九人全員が漆黒に染めた髪をオールバックにしている。髪を染めるのは中国の高位の政治家特有の習慣で、それをやめるのは引退や投獄のどちらかに限られている。(中略)貧しい生まれからのし上がってきた者もいれば、党の上層部という特権階級出身者もいる。個人的に持つ人脈も異なる。しかし一様ではなかった基本的な政治理念は、この地位に上り詰めるまでに党の容赦ない指導によって矯正されていた。」


 私は過去、中国で生活していたことがある。そして現在も、今後も中国と何らかの形で関係が続くだろう。だから中国について丁寧に研究された本書は興味深く感じた。中国だけでなく、世界で現在何が起き、これからどうなるのかを知るためにも本書は役に立つだろう。私は、そもそも日本人は、中国を正確に理解しているとはいえないと考えている。どの国にも良い点とそうでない点があるし、時代ごとに国の盛衰があるのも過去の歴史が証明している。私は、食わず嫌いではなく、まず食ってみることを実践している。そんな私には魅力的な良書だ。


 最後に、本書カバー裏面のコピーをご紹介しよう。


 中国で仕事をしている人、

 中国を理解したい人の必読書

   ビル・エモット(元「エコノミスト」誌編集長)


 中国共産党の

 最高幹部たちのモチベーション、ライバル関係、

 彼らが抱く恐怖を明らかにする

   ジェームズ・ファロウズ(米「アトランティック」誌記者)


 共産党はいかにして中国を支配しているのか。

 秘密のベールを剥がし、詳細に語る

   エズラ・ヴォーゲル「ハーヴァード大学名誉教授)





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