2011年(平成23年)4月16日 日本経済新聞(夕刊)
人間は弱いんですよ。ものすごく強そうに見えても、たかが知れてます。心がすさみ、暗くなる時に、何で自分を支えるのか。何か持っていないといかん。僕の場合は、創業小屋と京都・八瀬の九頭竜大社やね
日本の企業経営者のなかで永守さんはバイタリティーに溢れた人だと思います。いまだ苦しかった創業時のことを忘れぬように、プレハブ小屋を見に行くそうです。窮地に追い込まれた昔を思い出して震え上がるそうです。
行動力と強い精神力の持ち主と思われる永守さんですが、現在の永守さんになるまでには底知れるぬ努力と、弱い心を自ら励まし、挑戦を続けてきたのだそうです。
政府や東京電力は想定外と言っているが、我々がそんなことを言っていたら、つぶれている。想定外なんて言い訳したらあかん
経営者は自分で自分を動機づけなくてはいけないんです。奥さんから励ましてもらうなんてあかんのや。「社員に元気づけられた」なんて言っている経営者は何を考えているんだ。逆じゃないか
沈み込む谷が深ければ、登る山は高くなる。僕の人生は、その繰り返しだ。前半が悪かったら、これからはますますよくなるはずや
能力とは違う。しまいには運がよかったんだと言い出す。38年も運だけで続きますか。世の中は「あいつは元日以外は働いているらしい、あほと違うか」と思っているが、そのくらい働かないと、こうはなりません
若いころ楽しくやって、今になって「あんたはいいな」と言う人がいる。人生を振り返って後悔するのが一番不幸だ。
毎週土曜日の日本経済新聞(夕刊)、シニア記者がつくるこころのページはよい刺激があります。

