闇を裂く道
吉村 昭著 文春文庫
丹那トンネルは大正7(1918)年に着工されたが、完成までになんと16年もの歳月を要した。けわしい断層地帯を横切るために、土塊の崩落、凄まじい湧水などこに阻まれ多くの人命を失い、環境を著しく損うという当初の予定をはるかに上まわる難工事となった。人間と土や水との熱く長い闘いを描いた力作長篇小説。
ここ数日のこと連続で元上司、先輩、元同僚とお会いする機会をいただきました。それぞれ若干の動機のちがいはありましたが、ピッタリ共通することが3つほどありました。
①単純にお前と飲みたかったから
②日本にいないと思ったがいると知ったから
③何やら大変そうだから元気付けたいから
概ねこんなところでした。とてもありがたいことでした。その後、後輩とも合流したりしましたが、電話やEメールだけでなく、やはり人間は直接、会って話すのがよいものだと感じます。
さて、本書は今から15年ほど前に、当時、とても尊敬していたある会社の創業者の方からいただいたものです。かんたんな手紙と本書を郵便でいただきました。
新幹線の熱海を越えたあたりに長いトンネルがありますが、そのトンネル工事の話しでした。書き物としての素晴らしさもありましたが、人間と土と水との壮絶な闘いの物語は鮮烈に印象に残りました。
トンネルは未来への希望。しかし掘っても掘っても困難の連続だ。このまま掘り続けて暗闇から明るい光が見出せるのか・・・。
そんなことって人生に何度かあると思います。もしかしたら現在の私も、そうしたトンネルを堀っているのかもしれません。
久しぶりにお会いした方々とお話しして、トンネル工事で使う発破(はっぱ)ではないけれど、発破をかけていただいたようである。
トンネルを掘り続けることは困難である。そしてまたトンネルの先に何があるかもわからない。しかし掘り続けなくては、その先を見ることはできない。見るためには困難を克服しなくてはいけないし、途中でやめたらトンネルではなく穴なのだ。
今晩、お腹が痛むほど大笑いをした。当たり前だが、笑いの効用にもあらためて気づかされた。そんな会話をして帰宅した。
明日もできるかぎり上を向いて、笑って、トンネルを掘ってみたいものだ。
やはり「加油」だ!
最後までお読みいただきましてありがとうございます。