君子は器ならず
孔子の言葉(『論語』為政篇)。
「君子は用途のきまった器物であってはならない」との意。
ここに浮かぶのは視野を持つ悠揚迫らない君子像である。
孔子自身は若いころ貧しく、諸事に通じた苦労人であり
わ わか いや ゆえ ひじ おお
「吾れ少くして賤し。故に鄙事に多能也。君子は多からんや、
おお
多からざる也」(同、子罕篇)とも述べている。
みずからの経験を踏まえ、君子は器であってはならず、
器用に些事をこなすのは感心しないという発言には、
きん
千鈞の重みがある。
中国名言集 一日一言 井波律子 岩波書店
