N氏のAW11、ワンオーナー車です。
近年は年間の走行距離が少なめにはなっていますが、それでもオドメーターはこの表示です。
以前からダンパーが抜けている感じがしてましたので、前後とも足回りを一新する事になりました。
一時期ほどの格安では無くなりましたが、ピロアッパーもセットになった減衰調整付きのフルタップ車高調が10万ちょっとで入手できます。
AW11の様にスタビライザーのリンクがストラットに繋がってる構造の場合、フルタップですとスタビリンクのブラケットの形状が気になるところです。
特にフロントはハンドルを切った時にはリンクが斜め方向に押し引きされるので、ダンパーのネジの部分にブラケットを固定しているタイプは位置がずれたりする心配があります。
今回用意した物は純正よりも全長の短いスタビリンクが付属していて、ストラット側は下側のブラケット部分に固定されるので、位置がずれる心配は無さそうです。
話は変わりますが、クラッチのマスターシリンダーからフルードの滲みがあったので、この機会にクラッチの油圧系部品も一式手を入れる事になりました。
マスター側もレリーズ側もインナーキットは純正部品が入手できます。
ラインホースは廃盤なので、社外品を用意しています。
ステンメッシュにする意味はそれほどありませんが、こちらのほうが入手しやすいというのが理由です。
クラッチマスターシリンダーを分解したところです。
新車時に装着されていた物は本体が鋳鉄製だったはずなので、アルミ製のマスターが付いている場合は過去にASSY交換された物だと判断できますが、そこからでもかなりの年数と走行距離になってますので、この様に内部に摩耗があると要交換です。
社外品の新品ASSYは入手可能ですが、今回は程度の良い純正のマスターが有ったので、それをベースにオーバーホールしました。
レリーズ側は状態が良かったので、軽くホーニングして使用しています。
ブレーキフルードも合わせて以前からシリコン製のフルードを使用していますので、漏れが発生しても塗装を痛めてしまう心配は無くなってます。
そうは言っても前回ブレーキマスターをオーバーホールしたのが2012年ですので、そろそろ機会を見て手入れしたほうが良さそうですねー。
途中の画像が有りませんが、車高とアライメントの調整も完了しております。
オーナーの話によると、スプリングもダンパーも新車時から交換していなかったそうです。
車高がノーマルよりも明らかに低くなっていたので、てっきりダウンサスが組んであるものだと思っていましたが、スプリングもヘタリで下がっていたんですね・・・
抜けたダンパーも、案外オーナーは慣れてしまってたのかもしれません。
今回の作業で変化に驚かれるかもしれませんね。