景子が親に愛されていないと思っているのには、ガッカリと力が抜けますが、「死にたい。」と、言われるよりは、かなり楽です。
まだ、手の打ちようがあるかもしれないと思えます。
先生の一言で、娘の愛されていれないと、いう想いが軽くなるのなら、十分です。「君は、愛されている。」担任教師の、その一言が、景子の救いになるなら、それでいい。
景子は、担任の家庭訪問があってから、少し力が抜けたような感じがしました。
一番言いたかったことを言ってもらえて、ホッとしたのでしょうか?いや、私たちに確認したかったのだと思います。
もしかして、あの家庭訪問は、両親に愛されていると信じて下さった先生が、一緒に付き添って『俺が、ご両親にお話しするから、そばで見ていなさい。』と確かめに来て下さったのかもしれません。
この先生が、景子を信じる行為は、この後も何度となく続きました。
景子は、この方のおかけで、人を信じる心を少しずつ少しずつ取り戻させたように思えます。
この時も、「勉強に集中できない。」と、繰り返し、試験があったり単位が足りなくなりそうになったりしても、不安定になりました。
「学校に行く。行かない。」の、やり取りは続いていました。
『行きたくないなら辞めればいい。』と、私と夫は何度も言いました。
ところが決まって、「学校に行きたいけど、行けない。」と、言います。
これが、一番厄介で苦痛でした。何度も何度も繰り返される。
景子は、すっかり自信を無くしていたので、人間関係にも、色々と戸惑いがあったようでしたが、あまり話もしませんでした。
『親は、理解してくれない人。』そんな風に思っていると感じました。