景子(仮名:長女)の異変には気づいたものの、生活は変える余裕すらありませんでした。
それでも、学校では変わらず過ごせているようでした。
夫に相談しても、彼は全く理解できないし解決策が見つからない様子で、疑問が浮かぶだけのように見えました。
景子は、思春期なこともあり、夫には特に過敏で口もききたくないという空気が、漂っていました。しばらく様子を見るしかありませんでしたが、全く事態は改善しません。
それどころか、中学3年生になる頃には、明らかに髪が抜けてしまい、私はその姿を見るたびに胸が苦しくなりました。
その姿は、「このまま通学させていいのだろうか」と、不安になるほどでした。
そこで、学校に相談に行くことにしました。担任教師は、まだ二十代の女性で、私の顔を見るなり「景子ちゃんには、いつも色々とお手伝いしてもらって助かっているんですよ。」と、笑顔で娘を労って褒めてくれました。
娘も、少し照れた表情ですが満足気でした。
でも、私は腹が立ってしょうがありませんでした。
その教師は、景子の異変に全く気付いていなかったのです。その事に激しい怒りを感じた事を、今もしっかりと思い出します。
でも、それは、思い返してみると、もっと早い段階で気づくことができなかった自分自身への怒りだったようにも感じます。