FETマッチングの巻 | 電脳幻想曲

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生まれて初めて百円札を見た、雪狐です

なんかFET買ったらそこのおばちゃんが見せてくれました。
びっくり

最近は書かなかったり日常の話題ばっかりだったので久々に電子工作のことでも書こうと思います。

ということでFETマッチングのおはなし

ギターの音色を変える機械のことをエフェクターといいます
このエフェクターには色々種類がありまして、その中でギターの音色を位相をずらして元の音と重ねるフェイザーというモノがあるんです
で、このフェイザーを作る時に欠かせない部品がFETなのですが、一つ作るにつきFETを二つとか四つとか使うんです
FETを複数個使うわけなんですがこのFETの特性が揃っていれば揃っているほどフェイザーの効きが深く幅広くなるんだと
それでそのFETの特性をそろえることをFETマッチングといいます

もともとFET(2SK30A)は30個弱あったのですが結構素手でベタベタ触ってたりとかちょっとしたことに使ったりとかもあって全然特性が揃ってなかったのです
【訂正】GRランクだけではなくYランクのも混じっていたため値にかなりばらつきがあったようです
ということで外に出て2SK30A(GRランク)を買ってきました。

実はこの2SK30A、2012年3月に生産中止となってしまったんです
まあどうやら30年ぐらい歴史のあるFETらしいですし
とはいえ生産中止から2年ともなると秋月では売られてなかったりとか段々入手困難になってきました

そこは雪狐ネットワークでなんとかして100個ほど入手してきました
どん!
fetmatch_before1

しかも全部同じロットです。やったぜ

横に写ってるなぞの器具はFETの特性を測る器具です。テスターと9V電源を繋げてつかいます
コレの回路図はネットに落ちてると思うので省略

バラして紙の上に広げるとこんな感じです
fetmatch_before2

今までトランジスタとか100個単位で買ったことがないのでけっこう多く見えますね

で、これを一つ一つ測定していきます
つなげて電源のスイッチをONにしてから30秒後のテスター(電流計)の値を測定値としていきます

で、地道に100個測定した結果がコチラ:
fetmatched1

ロットが同じで全て新品という甲斐あってか結構ペアができました
だいたい測定値は3mA代になるんですが、中には5mA以上のモノもあって驚きました

で、今度はそれを値ごとに分けて袋に入れていきます
使用したのは百均で売ってるチャック付きビニール袋。75個入りで100円だからコストパフォーマンス高い

そしてちまちま袋分けした結果がコチラ:
fetmatched3

けっこうサマになってるんじゃないんでしょうか
で、今はまとめて紙袋に入れて保管してます

こんだけ特性が揃ってるならもう200個300個買ってもっと誤差0%のペアを作って売るということもできそうですね
実際店の人が言ってたんですけど500個買ってった人はその後個人のホームページでマッチング品の販売を始めたとかなんとか

誤差は少なければ少ないほどフェイザーとしての効果は高まるらしいのですが、実際は0.08mA差以内なら十分使える範囲らしいです
というかそれでも3%以下だから結構精度がいいんですけどね
誤差0%で組めるというのはやっぱりエフェクター自作の醍醐味だったりすると思います

フェイザーについては肝心の回路はもう完成してるのであとは筐体の加工だけだったりします

フェイザーができるかもっとFET仕入れでもしたらまたコレ関係で更新すると思います
けっこう長くなってしまった

ではでは