「本当は何がものを売っているのか、誰にもわからない」と昔、CMプランナーの佐藤雅彦さんが広告会社に内定が決まった甥っ子にメッセージを贈ったそうです。

広告もマーケティングも口コミもクーポンも、人がものを買う手助けはしても、最後の背中のひと押しにはならない。

今日では、マーケティング用語で「消費者インサイト」と呼ばれ、企業の商品開発や広告会社などの研究が進んでいる。だけど、まだまだ発展途上ということらしい。


【人々の購買動機】
①必要:いわゆる生活必需品や安心安全のために必要経費
②お得:安い、おまけがあるなど
③好み:嗜好品や趣味、生活にプラスαをもたらす消費
④流行:みんなが持っているからとか
⑤見栄:ブランド品や高級車、世間体を気にしての購買
⑥義理:仕事上の付き合いや、友情で仕方なくというケース

本書は、これらの購買動機に収まりきらない未知の、「7番目の動機」を解き明かしたものということでそれらを紹介している。この7番目がまさに買う5秒前にあなたの背中を押す。

【買う5秒前の心理(7番目の購買動機)】本の中の事例をいくつかざっくり紹介する
①本能
背伸びしたい、黒に惹かれる、彼女のマネしたい、普通に憧れる、木のぬくもりに弱い、オプションに弱いなど

②ソーシャル
小ネタが欲しい、応援したい、みんなでいいことしたい、アイドルなどの作り手になりたい、基本やじうま、表現したい、パンケーキが好きな私が好き、夢を共有したい

③逆張り
嫌いが好き、洒落が好き、怖いもの見たさ、昔ながらのに弱い、終わりがあるから楽しい

④ボーダレス
 男レス(女子会とか)、オタクに憧れる、先入観がない、明るい鉄子、ひとり時間が好き

⑤シンプル
目玉は一つでいい、いいネーミングに弱い、絶妙なネーミングに弱い、「1+1」の魔法に弱い、歳時記が好き、贈り物をしたい、ドラえもんの道具に惹かれる

⑥人間力
物語に惹かれる、リアルタイムに弱い、下積みに惹かれる、哲学に弱い、誰かの熱い思いに弱い、パトロンになりたい、免罪符が欲しい

これらの他にもあったけど、これくらいにしておく。これらのことが、買う5秒前にあなたの背中を押すということらしいけど、たくさんなキーワードがあるな〜と思った。


買い物に問題ない人には、どおってことない情報かもしれないけど、買い物に問題がある人はこういうことを知っておくと日常の消費にプラスになるかな?と思い、書いています。