皆さん、夜分に失礼致します。
夜ですが黒龍ですよ。
さて、ご報告致します。
昨夕に出雲国に到着された神々は、本日より「神議」(かむはかり)と呼ばれる会議に入られました。
全国の神様から持ち寄られた皆様の願いを吟味し、どの縁を繋ぐかをご相談なさっておられます。
え?自分の願いが叶うか、心配ですって?大丈夫です。
日々の皆さんの行いが良いですから、きっと良い縁を繋いでくれると思いますよ。
(そして、すでに大きな願いが叶った方もいらっしゃるはずです。おめでとうございます。
あ、こちらのお話です)
さて、本日私が登場したのは、この機会に皆さんに
「出雲国で神様がどのように動かれているのか?」
を少し、ご紹介したいと思ったからです。
今さらですが出雲国では「神在月」、他の地域では「神無月」と申しますね。
それは、旧暦10月は、全国の神々が出雲国に集まるから。
日本中に神様がいなくなり(神無)、出雲国だけ神様がいる(神在)というわけです。
ですが、少し頭を捻ってみましょうか。
出雲大社の神在祭は、旧暦10月10日~17日までの一週間です。
では、神様が(出雲国へ行くために)全国からいなくなるのはその一週間だけなのでしょうか?
いえいえ。実は、出雲大社の神在祭が終わっても、神々はまだ出雲国に滞在しておられるのです。
では、なにをされているのか?
旧暦10月17日(今年は11月10日)に出雲大社で「神等去出祭」(からさでさい)が執り行われ、
神職が本殿楼門に向かい門の扉を三度叩き(お帰りの時間ですよとノックで知らせるのが粋でございます)、
「おたち~。おたち~」(「神々がお立ちになられます」の意)
と唱えると、神々が一斉に出雲大社を去られます。
で、どこへ行くのか?
それがこちら、
万九千神社です。
ここで同日、「神迎祭」(かみむかえさい)が執り行われ、神々をお迎えいたします。
つまり、出雲大社で「さよならの会」をした後、万九千神社で「ようこそおいで下さいました」となるわけです。
こちらでは、会議を終えた神々が、
なんと直会(なおらい)を行います。
みんなで吞みながら労をねぎらうのですね
それが旧暦10月117日~26日(今年は11月10日~19日)となります。
この期間は、本殿の中を覗くのは厳禁とされています。
神々の宴会の邪魔をするのは野暮というものですから。
そして、その合間を縫ってと申しましょうか。
旧暦10月20日から、佐太神社でも「神迎祭」が執り行われ神々が集います。
(明治になり暦が新暦に変わったことで、月遅れ開催(11月20日斎行)に変更されています)
ではなぜ、この地に神々が集まるのでしょうか?
実は、佐太神社の背後にあるカンナビ山は、神々の祖神ともいえるイザナミのお墓なのです。
正確には、イザナミが葬られた比婆山から遷座したものいわれていますが、これは古代出雲では「埋葬する場所」と「お墓参りの場所」を別に作ったことに由来しています。
つまり、出雲国では神々は
旧暦10月10日~17日 出雲大社で会議に出席
旧暦10月17日~26日 万九千神社で宴会
旧暦10月20日~25日 佐太神社でお墓参り
今年の新暦で言えば
11月3日~10日 出雲大社で会議に出席
11月10日~19日 万九千神社で宴会
11月13日~18日 佐太神社でお墓参り
※ただし、現代では佐多神社の神事「神在祭」は11月20日~25日に斎行
というような動きをされているのですね。
そして、今年は11月19日に
万九千神社にて「神等去出祭」、出雲大社にて「第二神等去出祭」が斎行され、神々は全国にお帰りになるというわけです。
いかがでしょう?
ひと口に「出雲国に神様が集まる」というのは知っていても、具体的な神様の動きをご存知の人は多くないでしょう。
この機会に、このブログをご覧の皆さんには神様のことをより知って欲しいと思いお伝えしましたよ。
まだまだ出雲国の神在月は続きます。
皆さんにとってもいい時間を過ごせますよう願いを込めて。
黒龍
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