みなさん、こんにちわ。温かい珈琲か緑茶が命の源、会長Sです。
せっかくこのまえ、内田康夫が好きだと触れましたので、読書レポートを記します。そして、気になるピックアップしたい本は『棄霊島』というものです。ほんとに、12月に読んだばかりなのですが、これは勉強になる本でした。
内田康夫を簡単に説明すると、僕が中①のときに『鬼首殺人事件』をきっかけに興味を持ち出した旅情ミステリーを主に書く作家なのです。
なので、中学生のときはお金があれば、内田康夫の文庫本買っていましたね~懐かしい。
浅見光彦というルポライターが主役の本しか読んでないのですが、本当に定期的に読んでは面白い本です。兄が警察庁の刑事局長という設定で、その弟光彦はもちろん事件解決を行う探偵です。
さて、今回の感想を書く『棄霊島』ですが、舞台が長崎県長崎市に属する端島という場所なのです。
端島は別名、軍艦島。戦時中の軍艦島で起きた悲劇からこの本はぐるぐるストーリーが動くのですが、僕が興味を引かれたのが、この軍艦島の実態でした。というわけで、ちょっとネットでリサーチしてみました。
実際に軍艦島というのは長崎に存在しているのですが、“黒いダイヤ”と称された石炭で栄えた海上炭鉱の島です。ちょっと歴史を遡ります。江戸時代の文化7年(1810)に露出炭が発見されて以降、佐賀藩の鍋島氏の所有下に収まり、その後、昭和23年(1890)に三菱が買収したそうです。佐賀藩鍋島氏と言えば、高校で日本史を勉強している人は、江戸時代の藩政改革の項目で、佐賀(肥前)藩の藩主鍋島直正は均田制の実施や、反射炉を備えた大砲製鉄所を設けたと覚えたと思います。薩長土肥それぞれの藩主とその改革を区別して覚えるのは大変だったなとよく覚えています(笑) ちなみにこの記事の参考文献は、山川出版の『日本史B』です。
そして、この炭鉱は、炭が貴重なエネルギー源であった当時は非常に繁栄し、特に端島は1916年には日本初の高層鉄筋アパートが建設され、人口密度も東京都特別区の9倍だったそうです。
1960年以降は主要エネルギー源が石油に移行したために、今では閉山。島も現在では立ち入り禁止の廃墟となっています。
この端島、軍艦島の島自体にも興味があるのですが、僕はこの島の歴史に興味を持ちました。
島に閉じこもって、ひたすら炭鉱に生きる生活。その中でも、特に、強制連行された朝鮮人への冷酷な強制労働。実際を知らず、ただ本やネットからでしか知りませんが、朝鮮から多くの人々が連れてこられて、というその歴史がなんとも言えずに引っかかるんですよね。
長崎にある三つの炭鉱は「一に高島、二に端島、三に崎戸の鬼が島」と恐れられた過去の過去。でも、今でも残さなければならない日本の歴史だと思います。
日本の近代化を支えた島としても偉大な歴史があります。そして、悲しみの歴史も。
ただ、軍艦島についてのサイトを見ていると、とっても、廃墟の風貌に惹かれてしまいます。ずっしりとした高層鉄筋コンクリートの廃墟や、栄華を極めたあとを感じれる島の風化なんかは、短い中、ひとつの時代に光を灯していたのだと窺い知れます。それがまた、一個の国の存亡を凝縮したかのような色合いを醸し出していて、魅力を感じるんですよね。時が止まったかのように一見思える島。でも、建物は確実に島はどんどん風化していきます。行った事ないのに、なんとか後世に残せないかなと思います。

