大人の百日咳が流行しています 

  咳エチケットを守り、早めに受診しましょう 平成22年6月23日 福祉保健局 東京都 link


都内において学齢期から成人にかけて百日咳が流行しています。
 都内150の小児科定点医療機関からの報告によると、百日咳の患者数は本年第20週から増え始め、第24週は0.23人/定点となり、集計の始まった1999年以降では最も高いレベルとなっています。都内の一部の保健所では大きな流行の目安となる警報レベル(1.0人/定点)を超えています。


 百日咳はもともと小児の感染症と考えられていましたが、近年は、乳幼児期に接種したワクチンの効果が弱まったことなどにより、成人の患者が増加しています。


 百日咳は、患者の咳・くしゃみなどから感染します。けいれん性の咳発作が特徴で、成人が感染しても軽症ですみますが、乳幼児が感染した場合は重症化することがあります。


 乳幼児には、三種混合(DPT)ワクチンの定期接種を確実に受けさせるとともに、大人は、乳幼児に感染させることのないよう“咳エチケット”を守り、咳が続く場合は早めに医療機関を受診してください。



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私流健康法の紹介 

岩塩マスク(笑) なんでも岩塩かいΣ\( ̄ー ̄;)
◆2013年に向けて◆

クラッシュ岩塩をガーゼの中に詰める。

それを、袋状になっているマスクの中に装着

吐いたり、吸ったりする息で自然に天然ミネラルを吸引出来る。

自家製波潮風です。 海が傍にない人にはお勧め(笑)

*私は喉にブツブツが出るほど空気が悪い日は塩水うがいや、これでかなり救われています。


*湿気で固まってくるので時々作りかえなきゃならないのが面倒。

捨てずに、そのままお風呂に入れて使って下さい。お肌もピカピカキラキラ

錆びが気になるお風呂での使用は避けて下さいね。



風邪などの菌に天然塩が良い理由は⇒ハーバード大学の研究者ゲルハルト・Scheuchはインフルエンザのウイルスや結核は、単純な生理食塩水噴霧の鼻吸入で殺し停止することができる 事を明らかにした。link (コレは手作りマスクでなく病院での話↑)


◆2013年に向けて◆

升目に縫うと重みで下に溜まらない。↑

欲張って詰め過ぎるとマスクが重みで垂れ下がるので(・_・;)少しでいいです。

因みにコレは欲張りすぎ(><;)
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IDWR 感染症発動動向 調査週報 link 
  2003年第36週号(2003年9月1~7日)掲載←改訂し発行されている。(いつの改訂かについては記載なし)


◆百 日 咳
 百日咳(pertussis, whooping cough )は、特有のけいれん性の咳発作(痙咳発作)を特徴とする急性気道感染症である。母親からの免疫(経胎盤移行抗体)が期待できないため、乳児期早期から罹患し、1歳以下の乳児、ことに生後6 カ月以下では死に至る危険性も高い。


百日咳ワクチンを含むDPT 三種混合ワクチン接種(ジフテリア・百日咳・破傷風)は我が国を含めて世界各国で実施されており、その普及とともに各国で百日咳の発生数は激減している。


しかし、ワクチン接種を行っていない人での発病はわが国でも見られており、世界各国でいまだ多くの流行が発生している。1990 年にロシアから始まったジフテリアの流行同様、ワクチン接種が滞れば再び流行の可能性のある感染症である。


疫 学
 百日咳は世界的に見られる疾患で、いずれの年齢でもかかるが、小児が中心となる。また、重症化しやすく、死亡者の大半を占めるのは1 歳未満の乳児、ことに生後6カ月未満の乳児である。WHO の発表によれば、世界の百日咳患者数は年間2,000 ~4,000 万人で、その約90%は発展途上国の小児であり、死亡数は約20~40 万人とされている。


 わが国における百日咳患者の届け出数(伝染病予防法では届出伝染病として全例報告されることになっていた)は、ワクチン開始前には10万例以上あり、その約10%が死亡していた。


百日咳(P)ワクチンは1950年から予防接種法によるワクチンに定められ、単味ワクチンによって接種が開始された。1958年の法改正からはジフテリア(D )と混合のDP 二種混合ワクチンが使われ、さらに1968(昭和43)年からは、破傷風(T)を含めたDPT 三種混合ワクチンが定期接種として広く使われるようになった。


これらのワクチンの普及とともに患者の報告数は減少し、1971年には206例、1972 年には269 例と、この時期に、日本は世界で最も罹患率の低い国のひとつとなった。しかし、1970年代から、DPT ワクチン、ことに百日咳ワクチン(全菌体ワクチン)によるとされる脳症などの重篤な副反応発生が問題となり、1975年2月に百日咳ワクチンを含む予防接種は一時中止となった。


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また、この報告数を元に算出した年間罹患数の推計値は2000年2.8万人、2001年1.5万人である(厚生科学研究費補助金(新興・再興感染症研究事業)「効果的な感染症発生動向調査のための国及び県の発生動向調査の方法論の開発に関する研究」主任研究者:岡部信彦、分担研究者:永井正規)。


病原体
 グラム陰性桿菌である百日咳菌(Bordetella pertussis )の感染によるが、一部はパラ百日咳菌(Bordetella parapertussis )も原因となる。感染経路は、鼻咽頭や気道からの分泌物による飛沫感染、および接触感染である。
 

百日咳の発症機序は未だ解明されていないが、百日咳菌の有する種々の生物活性物質の一部が、病原因子として発症に関与すると考えられている。


 病原因子と考えられるものとしては、線維状血球凝集素(FHA )、パータクチン(69KD 外膜蛋白)、凝集素(アグルチノーゲン2、3)などの定着因子と、百日咳毒素(PT)、気管上皮細胞毒素、アデニル酸シクラーゼ、易熱性皮膚壊死毒素などの毒素がある。


臨床症状
 臨床経過は3期に分けられる。
1)カタル期(約2週間持続):通常7~10日間程度の潜伏期を経て、普通のかぜ症状で始まり、次第に咳の回数が増えて程度も激しくなる。

2)痙咳期(約2~3週間持続):次第に特徴ある発作性けいれん性の咳(痙咳)となる。これは短い咳が連続的に起こり(スタッカート)、続いて、息を吸う時に笛の音のようなヒューという音が出る(笛声:whoop)。この様な咳嗽発作がくり返すことをレプリーゼと呼ぶ。しばしば嘔吐を伴う。
 

 発熱はないか、あっても微熱程度である。息を詰めて咳をするため、顔面の静脈圧が上昇し、顔面浮腫、点状出血、眼球結膜出血、鼻出血などが見られることもある。非発作時は無症状であるが、何らかの刺激が加わると発作が誘発される。


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 また、アデノウイルス、マイコプラズマ、クラミジアなどの呼吸器感染症でも同様の発作性の咳嗽を示すことがあり、鑑別診断上注意が必要である。
 

 臨床検査では、小児の場合には白血球数が数万/mm 3に増加することもあり、分画ではリンパ球の異常増多がみられる。しかし、赤沈やCRP は正常範囲か軽度上昇程度である。


病原診断
 確定診断のためには、鼻咽頭からの百日咳菌の分離同定が必要である。培養には、ボルデ・ジャング(Bordet ‐Gengou)培地やCSM (cyclodextrin solid medium )などの特殊培地を要する。菌はカタル期後半に検出され、痙咳期に入ると検出されにくくなるため、実際には菌の分離同定は困難なことが多い。


血清診断では百日咳菌凝集素価の測定が行われることが多く、東浜株および山口株を用い、ペア血清(2 週間以上の間隔)で4 倍以上の抗体価上昇があるか、シングル血清で40 倍以上であれば診断価値は高い。ただし、凝集素を含むタイプのワクチン接種者では、シングル血清での判断に注意を要する。また最近では、ELISA 法による抗PT 抗体、抗FHA 抗体の測定も時に行われる。研究室レベルでは菌の染色体DNA 解析、PCR 法などによる病原体遺伝子の検出も行われる。


治療・予防
 百日咳菌に対する治療として、エリスロマイシン、クラリスロマイシンなどのマクロライド系抗菌薬が用いられる。これらは特にカタル期では有効である。通常、患者からの菌の排出は咳の開始から約3週間持続するが、エリスロマイシンなどによる適切な治療により、服用開始から5日後には菌の分離はほぼ陰性となる。


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 百日咳は5類感染症定点把握疾患に定められており、全国約3,000カ所の小児科定点から毎週報告がなされている。報告のための基準は以下の通りになっている。

○診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下の2 つの基準を全て満たすもの
 1. 2 週間以上持続する咳嗽
 2. 以下のいずれかの要件のうち少なくとも一つを満たすもの
  ・スタッカートやレプリーゼを伴う咳嗽発作
  ・新生児や乳児で、他に明らかな原因がない咳嗽後の嘔吐または無呼吸発作

○上記の基準は必ずしも満たさないが、診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、病原体診断や血清学的診断によって当該疾患と診断されたもの

学校保健法での取り扱い
 第二種の伝染病に定められており、登校基準は以下のとおりである。


○特有の咳が消失するまで出席停止となる。ただし、病状により伝染のおそれがないと認められたときはこの限りではない。
                     (国立感染症研究所感染症情報センター 多田有希・岡部信彦)







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