小さい頃に出会って、今でも大切にしている本が何冊かあります。
この本は、私が中学1年の時に本が大好きなお友達2人とたまたま本屋さんに行って、その2人の子から、これ面白いよ!と薦められて買った本です。
柏葉幸子さんの「霧のむこうのふしぎな町」という本でした。
児童文学で、ファンタジーの世界が生き生きと描かれています。
講談社の青い鳥文庫から出ていて、版を重ね表紙の絵は当時とは変わってしまいましたが、今でも児童文学コーナーに置いてありました。
この物語には、食事やお茶のシーンがたくさん登場するのですが、美味しそうな食べ物やお菓子がいろいろ出てきて面白くてわくわくします。
ソースのたっぷりかかったステーキ、ひじきとちくわの煮付け
、
- たくあんとマヨネーズのサンドウィッチ
、虹のキャンディー
、
- はちみつパイ
、チョコエクレア
など。
ちょっといじわるなピコットばあさんは、お部屋にいつもバラの花を飾り、
- クッキーと紅茶を
、
古本屋のナータは、ジャムのたっぷり入った甘そうな紅茶を、
瀬戸物を扱うシッカのお店では、清水焼や志野焼の湯のみ茶碗で緑茶を楽しみます。
くるみの殻でいつもお茶を飲んでいる小さな小人のために、バラの模様が描かれた小さなティーセットをプレゼントしようとする小鬼
まで出てきて、可愛らしく思わず心なごみます。
久しぶりに読んでもとても面白くて、何年経っても色あせず、飽きずに新鮮な気持ちで楽しめました。
ファンタジー文学と言えば、イギリスの作品が多く知られていて私も大好きなものがたくさんあります。
作者の柏葉幸子さんも、メアリー・ポピンズやナルニア国ものがたりをよく読まれていたそうです。
私も、大学が児童文化学科だったのも、イギリスという国にひかれているのも、昔をたどるとこういう出会いもあったのだなと思いました。
物語の中の紅茶というのもなかなか面白く興味深いです。
- 霧のむこうのふしぎな町
- ¥580
- 株式会社 ビーケーワン
- 霧のむこうのふしぎな町
- ¥400
- 株式会社 ビーケーワン