心の処方箋 | はみだし講師ラテン系!

心の処方箋

尊敬する河合隼雄先生の書です。
小6国語テキストの問題で一部が出典されていました。
もちろん、同書は既読でありましたが、
あらためて問題として一部が抜粋されて出てくると、
何となく意味合いが違うように感じられました。

出典は、“精神論”について書かれている文章で、
厳しさに“耐えること”に重点を置くスポーツや仕事について、
新しい“精神力”の育て方を提案するという内容です。
しかし、これを読みながら、
今の子供たちには、
むしろ“耐える”とか“我慢する”ということの方が、
重要であるように思いました。

僕自身もそうですが、
戦後、ほとんど不自由なく暮らしてきた者にとっては、
何かが足りない中での満足や、
何かが足りない中での想像力が乏しいように思います。
なんだか、全てに満足を求め過ぎていて、
いつも満たされることない不満を持っているような、
そんな人が多いような気がします。

少し足りないくらい、“腹八分”が適量なのでしょう。