午前中、涼しいうちにと庭の掃除。

家の外壁に絡まった這う植物の枝をきれいにしたり、つんつん飛び出た

草を取る。それらこの日の刈り取った枝葉を集め、これまでの溜まっている

庭木の集められた枯草・枯れ枝をまとめて、オレンジ色の大きな袋に詰めた。

 

昼過ぎ、その袋、二つを車に積んで、20分ほどの距離にある”ゴミ捨て場”

に持って行って、草木類の場所に捨てた。

ここは、冷蔵庫から缶や瓶まで、何でも捨てることのできる大型施設。

庭のゴミを捨てるときは、ここに来る。

さすが、夏の土曜日、晴天の真っ昼間、ゴミ捨てに来る人は少数。

 

ついでに前日聞いたばかりの、この島にあるという海水浴場に行ってみる

ことにした。泳ぐわけではないけれど、飛び込み台もあるというから、どん

なところか?と。

湖畔のビーチのような所は知っているし、この島は周囲が岩だらけだと思って

いたけど、海辺に浜と言える場所、海水浴場がこの島にあるとは・・・。

もし、アイスクリームが売っていれば食べたいなと家を出たついでに、それ

くらいの気持ちで足を延ばした。

果たして、、、教えてもらった地名に向かう。

松林のような樹林の中、車の道は続く。

途中、バス停もあった。

少年が三人、泳ぎ終わったんだろうなという恰好で歩いてくる。

自転車で通り過ぎる人も。

駐車場には、思った以上に車がたくさん止まっていた。

あれ?ナンバー見たことある、この車、もしかしたら。。。

ハーツレンタカーのスティッカー。

やっぱり、お隣に来ている米国人家族(男の子二人と夫婦)がレンタルして

いる車だ。彼らもここに泳ぎに来たのか? 

~アブダビ在住の米国人家族が、夏の間、ここへ避暑に来ている~

はたして、目の前にはまさしく海が広がっている。

対岸は見えるけれど、これは湖ではなく、海だ。

風に木々の枝葉が涼しげに、白樺の葉もそよそよときらきらとそよぐ。

 

それほど広くはないけれど、砂浜があり、芝生もあり、人々は思い思いに

寝そべったり談笑したり、日光浴をしている。

子供たちは、元気に海岸脇に作られた飛び込み台へ走っていく。

街の旗が立っていて、それ以上の沖へ出ないようにボートが出て人々を

見守っている。ここは、この島(街)の管轄できちんと管理されている

ようだ。

アイスクリームも売っている(日本の、海の家のような売店)カフェも

あるが、案外混んでいる。

日差しは強いが、こんな気温(この日は最高でも22度くらい)では、寒くて

海に入る勇気が出ないなあなどと思いつつ、夏の日差しを存分に浴びようと、

今この時しか海に入れないぞ!と云わんばかりに海辺に集う人々を見ていた。

 

今日はウィンドサーフィンの講習も行われたようだ。

確かに、静かな海の適度な風は、ウィンドサーフィンの練習には向いて

いるのかもしれない。

湖ではウィンドサーフィンよりも、カヤックをする人の方を多く見る。

 

駐車場の脇は海の傍らの森。ここもブルーベリーが探さなくても分かる

くらいたくさん実をつけている。少し摘んでバッグに入れた。

この森の端で、二か所リンゴンベリーも見つけた。まだ熟しているとは

いえない感じだが、まさしくリンゴンベリーだ。まだ摘まない。

 

海水浴場から地図上ではほど近い、保養地のようなファーム(農業施設)に

行くことにした。ぎりぎり、、、もしかしたら、お店は閉まったか?

アイスクリームあるかなあと思いながら、トイレにも行きたい。

案の定、ビストロは10分前に閉店、残念。

でも、小動物を見たり、広い耕作地や馬を観ることのできるこのファームを

訪れる人は多い。子供連れにも安心な場所。

古い建物を使った宿泊施設で長期滞在する客もいるようだ。

 

ここでもアイスクリームを食べることができなかった、でも、食べたい。

そこで、船着き場のアイスクリーム屋(カフェ)へ向かった。

5月くらいから9月半ばまで営業の店。

大型フェリーと定期船ボートが行き交う海で、定期ボートがかなり頻繁に

着く。このボートに、自転車ごと乗る人、犬を連れて乗る人、さまざま。

案の定、アイスクリーム屋はそこで腰かけて食べている人も多い。

夫はレモンソルベ、私はオレオ(チョコチップクッキーとバニラ)味。

一つ(1スクープ)550円ほど。

日本で550円と思うと高いけれど、ここのこの価格は妥当だ。

 

大型フェリーがこの航路から外海へ向けて通って(出て)行った。

完全な外洋に出るにはどのくらいかかるんだろう。。。

 

庭をきれいにしてゴミを捨てた他、何をしたというわけではないけれど、

島の中だけでも十分、夏休み気分を味わえるねと帰りの車の中で夫と笑った。

それだけ、普段、何処にも出かけていないってことだけど・・・。

 

今年は、当たり年に思えるサクランボを採ったり、ブルーベリーを摘んだり、

これまで知らなかった海水浴場へ行ってみたり(場所の確認だけ:笑)、

何も特別なことはないけれど、去年や一昨年の夏よりも充実した気分を味わっ

ているような・・・。

ただ、これまでよりアイスクリーム屋でアイスクリームを食べる率が上がって

いる夏になっているなと思う・・・。

まだ、まだ行きたいアイスクリーム屋が数軒残っているので、8月中にそこを

周ろうと目論んでいる。

 

 

~ 了 ~ 

 

 

そうそう、私が子供の頃、夏休みの宿題で絵日記というのがあった。

毎日、家でテレビを見ていたりすると、書くことがなくて困る。

それもあったのか?どうかわからないけれど、小学校の頃の私は、

よく毎日、海に行ったなあと思う・・・。家から徒歩10分ほどだ。

毎日朝九時、小学校の屋上に旗が上がる。赤い旗の日は、海はダメ。

そうでなければ浜に行って、「命の札」(名前が書いてある)を監視役の

大人に渡して、好きなだけ海に入る。

亡くなった父も(父兄の当番がある)仕事を休んで監視役に来ていたこと

があった。父は、山育ちだけれど泳ぎはうまかった。川で泳いだのかな?

父の父、つまり会ったことのない私の祖父が、戦地に行く前の春、わざわざ

山から平野の町におりて、この海浜の傍の桃の木が植えられているところに

小学生だった父とその友達を連れてピクニックのようなことをしてくれた

ことがあったと父の手記にあった。

戦死した祖父は、戦地に行く前、冬の間は、酒造りの杜氏として満州へ渡って

いた。新潟は冬、農業ができないため、出稼ぎに行く人が多いのだ。

その年、満州から帰ってきた祖父が、招集されると知る由もなかったはずだが、

その春、そんなふうに遠足に行ったことが良い思い出だと。。。

私が夏休みに通った、その海辺に来るたび、父は戦死した自分の父親のことを

思い出していたんだろうか。。。

 

※私の地元の海は遠浅ではなく、すぐに深くなる。あ?と思うと足がつかない。

それが普通だと思っていたけれど、俗にいう海水浴場=ハワイでも日本でも=は、

砂浜から何メートルも立ったまま(足が海の底につく)いける遠浅のビーチの方が

人気があると大人になって知った。

 

夏休みの思い出含み、読んでくださってありがとうございました🌻。