なるべくしてなった結果…!
番付を驚異的な速度で駆け上がってきた新小結大の里が初土俵から7場所という信じられない速さでの初賜杯。
千秋楽の取組も初優勝がかかるプレッシャーを全く感じさせない完勝だった。
これで入幕から3場所全てで二桁勝利。
前2場所は平幕ではあったが新小結の今場所でもこの安定感、強さ。文字通り別格。
普通は新小結の場所は大負けするのが常なので。
来場所は関脇として土俵に上がるが今場所同様強く勝ち続け優勝争いに加われば場合によっては一気に大関の声がかかる可能性もありえる。
大相撲の歴史を更に塗り替えられるか。
敢えて懸念材料を挙げるとすれば…若さ故の驕り、慢心といった精神面。
あの稀勢の里が親方の部屋のためこのあたり少々不安ではあるが…将来の相撲界の宝、どうかしっかり導いてほしい。
対して…
壁になるべき横綱大関陣は3月の新入幕優勝尊富士に続いてまたしても超新星の勢いを止めることが出来なかった。
世代交代と騒がれても言い訳は出来まい。
先場所いいように暴れられたにもかかわらずこの体たらく。
対策は真剣にしてきたのだろうか。
疑問は尽きない。
(まあ初日に全滅した時点でもう今場所も荒れるなと確信していたが…)
上位陣では横綱照ノ富士、大関霧島、貴景勝が休場離脱。
特に霧島はカド番だったため早くも大関から陥落ということに…。
救済処置がある来場所、しっかり立て直して臨んで欲しい。
このままでは名大関の名に傷が付く。
残る大関、豊昇龍と今場所から改名して土俵に上がった琴櫻は共に二桁勝利と最低限の役割は果たしたもののやはり横綱がいない場所では常に先頭に立って優勝争いを行う責務がある。
来場所こそは巻き返しを期待したい。
先場所優勝の尊富士は場所前からの予告通り全休。
残念ながら来場所は十両に下がっての出直しとなるが全く悲観することは無い。
時間は十二分にあるのだから。
順調にケガが治れば年内にはまた幕内に戻ってこれるはず。
小結まで戻ってきてさあこれからと意気込んでいた朝乃山も無念の全休に。
平幕下位あたりにまで下がることになりそうだがまた腐らず復活を目指して欲しい。
ファンは待っている。
再び大関として土俵に上がる日を。
ただこちらは尊富士と違いあまり時間は無いが…。
さて、激戦を予想していた十両の土俵。
やはりハイレベルな戦いとなった。
今場所十両に下がった遠藤、そして順調に復活への道を歩んでいる若隆景が高レベルの優勝争いに参加。
結果、若隆景が14勝での優勝。流石。
これで12勝だった遠藤と共にいよいよ若隆景が来場所幕内の土俵に戻ってくる。
新鋭の快進撃を止められるか。
対して伯桜鵬は不運が重なり幕内復帰に大ブレーキ。
何とか十両の地位は守れそうなのが幸いか。
そして…最も意外だったのが…妙義龍。
十両の地位で大負け。どうした…!?
見た感じ身体に不調があるようには思えなかったが…。
まだ年齢的にはやれるはず。
気力を振り絞り、来場所の捲土重来を願う。
このままでは終われない。
さあ次は名古屋。
またしても歴史的な場所となるのか?
それとも次こそは先輩力士たちが意地の待ったをかけるのか?
上位陣はケガを治し、そして対策研究をきっちりして臨んでもらいたい。
楽しみに待とう!