自然に行うことを、どう伝えたら良いか。精神科看護 | 今よりも、心が軽くなるお手伝い

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精神科の社会復帰、集団精神療法に従事。パート勤務。
音セラピー、ふんどしの手作り販売など、看護師+αで活動中

「○○さん、どうやら体や髪を洗えていないみたい」
退院前に、何とかできないだろうか?
 
50代、女性、結婚もされている。
軽度知的障害があるのではないか(判定は受けていない)。
 
集団入浴の時、実際の様子を見て、
声掛けをする。
個人入浴の際、一緒に入り、見守り声掛けをする。
案が出たけれど、
何もわからない方ではない。
出来ないのか、そもそもやり方がわからないのか、
抑うつで意欲がないのか。
自尊心を傷つけない方法はないか。
 
病棟全体のプログラムを提案。
以前、通所リハビリの、精神科デイケアで使用した資料、
急いで手書きをした手順を元に、
洗髪、体洗いを実演した。
 
髪や体に、直接シャンプーや石鹸をつける。
中心しか洗えない。
シャンプーや石鹸の適量がわからない。
何分何往復洗えばいい。
私たちが無意識に、
自然と行っていること。
改めて聴かれると、
何が正しいのか、良いのか、
簡単に答えが出せない。
最低限、行った方がいいことを伝える。

統合失調症、境界知能の患者さんたちは、
生き難いだろうな。
(潔癖な方もいる。出来ている方もいる)
日々患者さんと接する中、感じる。
「なんで出来ないの」
「こんな事当たり前じゃない」と思い関わると、
傷つけ、信頼関係を失う。
入院生活(集団生活)では何とかなる。
退院後、家庭やグループホームで過ごす、
一人暮らしをする際、
社会では理解してもらえない、
自身が躓きになることは、
入院生活の間に、何とかして送り出したい。
 
精神科看護は、こういうサポートも行っている。