夫の死後 

義理の母とは 会っていない

認知症があり、夫が亡くなったことを

理解したり忘れたりしているから

亡くなった事実を伝えると

パニックになるらしい

義理の姉が しばらくは会わない方がいいと

義理の姉も 義理の母も 配偶者の死別経験者

 

そうか

 

夫の家族にも 頼れないのだ

 

実の両親は遠方で そうそう会える距離にいない

夏休みと冬休みに 帰省していたけど コロナもあり

もう4年 5年は 帰っていないと思う

 

夫の死後 私はどうしても 実の父と母を敬遠して

しまうようになった

私が送りたかった 老後を 送っているからだろうか

目の前で ちょっとした会話 喧嘩 買い物 畑仕事

ものの見事に 一緒にするのを 見るのが辛いのだ

 

お葬式に弟と両親がきて 3日くらいで 帰っていった

「がんばるんだよー」

「必ず そばで 見守ってくれてるから」と言い残して

 

葬儀後3週間くらい

過ぎたころ 私の心が壊れて 息子たちが電話をして

SOSをだし 心配して来てくれたが

毎日泣いてばかりいて 仕事にもいけなくなった

娘をみて

「どうして こんなに 弱くなったんだ」

と 言われた・・・

 

「薬を飲んで ゆっくり寝たらよくなるから」

 

まぁ 死別の経験のない80近い 田舎暮らしの老夫婦

そうだろうな ちょっとした 口喧嘩が会話で

毎日 

「おとーさん これ カルシウムだから食べないと」

「わかってるってー」

 

「おとーさん 明日は バスに乗って京都へ行ってみよう」

「じゃあ 時刻表 見てみるかー」

 

死別直後の 生傷を抱えた 私には そんな様子は

見るに堪えない 

そう思ったら 電話にもでたくない 会いに行きたくもない

なんとも 偏屈に なってしまった

 

「がんばってたら いいことあるから」

 

そういわれ続け いうことを聞いてがんばってたら

 

本当に大切なものを 前触れなく失ってしまった

 

誰も悪くないのは わかっているけど

 

本当に両親に会いたくない 弟夫婦にも会いたくない

 

それが 息子たちにも伝わってしまっていて

本当なら 一番 甘えられる おじいちゃんおばあちゃんに

会いたいだろうに

私に遠慮して 会いたいとも 言わなくなった

 

自分が情けない