【今日の学び】●お母さんひとりで背負わず「社会的親」も活用する

 それでも、やはり子育ての時期には、辛いことも起きてくるでしょう。

 子どもがいうことを聞かない、いくら言ってもわからない、というとき、問題の大小にかかわらず、親は落ち込み、悩んでしまいます。

 私の育て方が悪かったのかしら、それともなにか発達上の問題があるのかしら、このままでは不良になってしまうかもしれない、もっと大きな問題を起こしてしまうかもしれない。どうしたらいいのだろう。

 心配で心配でたまらなくなってしまう、ということもあるでしょう。

 特に、核家族化が進んだ現代では、母と子が密室のなかで密着して子育てをしているケースがとても増えました。

 ちょっと前の時代ならば、あえて「相談できるところ探す」というようなことをしなくても、いっしょに住んでいるおじいちゃんやおばあちゃん、近所のおばちゃん、といった人が「なんとなく」様子を見ていてくれたり、ああだこうだ、となにかとおせっかいなことをしてくれたりしているものでした。

 確かに、なにも問題がないときはこういう「おせっかい」はうっとうしいと感じることもあるし、めんどくさいし、ほっといてよ、と思うことも多いと思いますけれど、実はなにか事が起きたとき、あるいは起きそうなとき。それが子どもに関することだった場合は、非常に助けになることのほうが多いのです。

 しかし最近は都会に限らず、複数世代の同居は減り、地域のつきあいもどんどん減る傾向にあります。

 その結果、子育て中の親、特にお母さんが密室で孤立してしまうケースがとても多いのです。本当は誰に相談したい、ひとりではどうしていいのかわからない、と感じているのにどうしていいのかわからず、親自身が心を病んでしまったり、虐待やネグレクトにつながってしまったりすることもある。そして、親子ともに深く傷ついていく、ということがあります。

 子育てでちょっと気になることが出てきても、「きっとこのままでだいじょうぶだろう」「しばらくすればきっとおさまる」「私の育て方がいけなかったのだ」「ガマンしよう」 と思い続けている人はとても多いのではないでしょうか。

 たとえば、子どもが言うことを聞かない、泣き叫ぶことが多い、わがままでどうにもならない、友だちとケンカをして相手に怪我をさせた、場合によってはスーパーでお菓子を万引きしたというようなことも起きるかもしれません。

 そんなとき、お母さんはどれだけ心配でしょう。本当はご主人にまず相談できれば一番いいのですが、ここがうまく連携できていないことも多いものです。

 ちょっと相談しようとしても「疲れているから」「まかせるよ」「平気だろ」「よくあることだ」ですまされてしまうと、結局自分ひとりで解決しなくては、とお母さんひとりがなにもかもを背負い込んでしまうことになります。

 お母さんは自分の悩み事、しかも特に子どもの問題、家庭内のトラブルを外部の人に相談することをためらうことが多いと思います。 

 いろいろな段階はあるでしょうが、人間の育児はとにかく手間がかかりますが、生まれてすぐから、親の悩みはつきません。

 子育てを楽しいなんて思えない、子どもが可愛いと思えない、私にはもうムリだ、どうしていいのかわからないというほど落ち込むこともあるはずです。

 お母さんが行き詰まらないようにするために、一番大切なのが「外からの風」です。密室化していた育児の環境に、少しだけ窓を開ける、風を入れてみましょう。

 なるべく早い時期、なにも問題が起きていないように感じているときから、これは心がけていたほうがいいと思います。

写真の説明はありません。

11稲栄 康代、黒光智子、他9人

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