今日姉の四十九日法要でした。

四十九日法要を済ませた事でひと段落ついたかな。


仕事が忙しいのに、お寺さんと法要の打ち合わせをするわ、

マイクロバスの手配をするわ、会席の手配をするわ、返礼品の手配をするわ、

香典返しの手配をするわ、ムチムチメガネに恋焦がれるわで大忙し。


テンパリまくりましたね。

無事に終わったのでこれで少しは余裕が出来るかな。


「おいっ!」

俺は肩を揺さぶられて我に返った。

「あれ・・・ここは?」

「何寝ぼけてる、仕事中に居眠りするな」

課長は肩を掴んでいる手に力を込めた。

「すいません」

とりあえず謝ってはみたものの、いつの間に寝たんだ?

「顔を洗って来い」

課長はそう言い捨て自分の席に戻って行った。

同僚の哀れむような視線を避け洗面所に行き、顔を洗った。

頭が少しすっきりした。


自分の席に戻って仕事に戻ろうとして書類の日付が

違っているのに気が付いた。

何で3日先の日付の仕事をしているんだ。

俺は壁のホワイトボードを見た。

各自の予定が書いてある奴だ。

書類の日付と一緒だ。

俺は携帯を取り出して日にちを確認した。

やっぱり3日後の日付だ。


「おかしいな・・・」

俺が思わずつぶやくと隣の席のHが不思議そうに聞いてきた。

「何がおかしい?お前の頭か?」

相変わらず口が悪い。

「今日って6月の25日じゃなかったっけ?」

「何言ってるんだ28日だよ」

「う~む、いつの間に」

「いつの間にって、お前寝てたんじゃないのか?」

「3日も?」

「3日も」

俺達は声を出して笑った。

課長が睨む。


俺は声を潜めてHに聞いてみた。

「俺ここ2,3日ちゃんと仕事に来てた?」

「日曜は休みだけど、土曜と昨日は普通に来てたぜ」

土曜からの記憶がまったく無い。

しかし普通に会社には来てたらしい。

「俺土曜の夜からさっきまでの記憶がない」

Hは呆れたように言った。

「お前ずっと寝てたのか?」

寝たまま生活できるほど起用じゃない。

「そんな訳あるか」

「じゃあ、宇宙人に攫われてた?」

「それだ!」

俺は思わず叫んだ。

「どれだ!」

課長が叫び返す。

「いえ、何でもないです」

俺はぺこりと頭を下げた。

「ちゃんと、仕事しろ」

心なしか課長の声は震えていた。

きっと我慢しているんだろうな・・・


Hの言った事が頭の中で渦巻く。

『宇宙人に攫われてたんじゃね』

そうかそれなら納得がいく。


どこの星の奴か知らないが俺の3日間返せ。




ヤフーニュースで知ったのですがJR九州の新幹線のCMが
『カンヌ国際広告賞』でアウト部門で金賞、メディア部門で銀賞を受賞しました。

このCM3月9日からオンエアーされましたが例の震災で放送自粛し3日間のみの
幻のCMとなってしまったのです。

その後九州の方では放送されましたが神奈川では放送されなかったので知りませんでした。

そのCMがこちら↓『九州はひとつ』特別編と総集編の2本。






JR九州のHPで告知され1万人以上集まったといいます。
そのHPがこちら↓


思わず参加したくなるような楽しみ方が載っております。

七色は九州七県を表すそうです。
素敵ですね。
このCMを見てるとウルウルしてしまうのは何故でしょうか。
九州に住んでる方是非乗って感想をお知らせ下さい。

僕は慌てて穴から目をそらした。

あの赤いのは血だろうか。

何があったんだろう・・・

僕は深呼吸をして、ゆっくり穴に目を当てた。

目の前に男が立っていた。

「うっ」

驚いたので声が出てしまった。

僕は穴を塞ぐのもそこそこに押入れから這い出た。

どうしよう、覗いたのがばれたかな。

僕は布団にもぐりこんでガタガタ震えていた。





俺はベッドに横たわるキョウコを見た。

月明かりの下で見るキョウコは幻想的で美しかった。

下着姿が妙に艶かしい。

俺はベッドに腰掛けた。

「さて、どうしたものかな」

俺は一息ついてキョウコを抱えあげた。

重い、人間を抱えあげるのに、相手の協力なしだと重く感じるものだな。

俺はキョウコを抱えたまま風呂場に入った。


風呂から一人で出てベッドに座った。

俺は指を舐めると隣との境の壁を見た。

何かが動く気配を感じる。

確かに覗かれているようだ。

俺は立ち上がって壁の前に立った。

どこに穴が開いているのだろう。

その時壁の向こうで小さな声が聞こえた。

どうやら俺が目の前に居たので驚いたようだ。


俺は灯りを点け壁を調べ始めた。

ややあって穴を見つけた。

その穴は押入れの横、長押と壁の隙間にあった。

気をつけてみないと分からない。

確か隣は中学生って言ってたな。

俺は自分の中学の頃を思い出した。

確かに穴があれば覗くな。


俺はガムテープで穴を塞いだ。

まさか他にないよな。

俺は壁をくまなく調べた。

どうやら穴は一つのようだ。

さっきの感じだとちゃんと見てくれたようだな。

俺はもう一度鉄の味のする指を舐めた。





「いつまで寝てるの、早く起きてご飯食べちゃいなさい」

僕は母親の声に起こされた。

いつの間にか寝てしまったようだ。

僕は押入れを振り返った。

昨晩の事は現実なのだろうか。

ゆっくり襖を開けガムテープを剥がしてみた。

何も見えない。

どうやら向こう側から塞がれたようだ。

「早くしなさい」

母親の声にせかされ僕は部屋を出た。


朝食を食べ終えると僕は外に出てみた。

隣の部屋の様子を探るためだ。

隣の部屋の玄関前で様子を伺ったが物音一つしない。

次に外からベランダを仰ぎ見た。

カーテンが閉まっていて人の気配がない。


昨晩の事は夢だったのだろうか。

しかし穴は塞がれている、やっぱり現実だ。

誰が塞いだのだろう。

あの男だろうか。

指に付いていたのは血だったのだろうか。

僕はせっかくの日曜日なのにどこにも行かず悶々と過ごした。

夜になっても隣からは何の音も聞こえてこなかった。

穴が塞がれているため覗けないので、壁に耳を当て様子を伺った。

どうやら誰もいないようだ。

お姉さんや男はどこに行ってしまったのだろう。


月曜の朝、僕はいつもの時間に家を出た。

お姉さんが出勤する時間と一緒だ。

しかしその日はお姉さんは出てこなかった。

まさか・・・

僕は不吉な考えを振り払った。

階段を下りてゴミ集積場の前を通るといつもよりたくさんのゴミが出ていた。

まさか・・・

僕はそのゴミを調べる勇気は無かった。

僕は学校へ一目散に駆け出した。


つづく