テタンジェ コント・ド・シャンパーニュ2008

 

スタートは8℃
白い花のフローラルさや洋梨、杏といった果実香と、
ホテルオークラのマジパンを連想させる甘く香ばしい芳香。
甘い香りはやがてブリオッシュの様なオイリーで香ばしさへと変わる。
フローラルさの中にほのかな石けん香を感じる。
香りの構成は清潔感にあふれエレガントで非常に複雑。
芯というか骨格、背骨、ストラクチャーがしっかりしている。
直近で飲んだコント・ド・シャンパーニュは2011なんですが
情報密度の桁が根本から違う。
恐ろしいまでの情報密度。
口に含むと爽やかなりんごとミネラル感が広がる。
細かな光の粒が凝縮して口の中で輝くような感じ。
外に向かって爆ぜるのではなく高密度に凝縮してゆく。

浄化

このシャンパンは誰もが美味しく感じるだろうけど、
典型的な個々の経験値によって表情が変わるタイプ。
ぶっちゃけ情報量がオーバーフローしちゃって
一口目では理解できなかった。
二口目から高密度の情報が滑らかに展開されてゆく。
余韻は抜群に長い。
今年飲んだシャンパンの中でぶっちぎりの1番。
 

 

 

ドン・ペリニヨン ヴィンテージ2008

 

スタートは7℃から8℃未満。
グラスに注ぐと柑橘類の皮のような苦味を伴った柑橘香が漂う。
やや青みがかったレモンを連想する香り。
爽やかなレモンの香りはやがて白胡椒のようなスパイシーさに変わる。
液温が上がってくると甘夏や八朔を連想する香りに変化する。
青いレモンの酸味が和らぎ果実味の甘い香りへと変化する。
果実香はフィニッシュに向かってビターな感じへと移行する。
照度、透明度共に高く香りの構成要素が非常に複雑。
同時に香りの情報密度が非常に高い。
香りが猫の目のように変化する。
口に含んだ最初の印象は穏やかな酸味と爽やかな果実味。
酸は果実味の中に綺麗に溶けこんで落ち着いた感じ。
落ち着いてはいるが骨格やエネルギーは失っていない。
二十世紀梨や洋梨それに青リンゴの果実味。
ブリオッシュのような香ばしさと白胡椒感もある。
後味に明確な塩っ気。
ドン・ペリニヨンの2008は本当に良いシャンパンだわ。
料理に対する受容体は抜群に広くて絶対に外れない。

 

 

 

ボランジェ PN TX17

 

スタートは11℃
抜栓するだけでりんごが香る。
続いて砂糖漬けのカリンやプラムなどの豊かで甘い果実の香りと
ドライフルーツなどの凝縮感のある果実の甘い香り。
浅く炒ったナッツの香ばしい香りへと移り変わる。
フローラルさやスモーキーさもあり複雑。
香り方は非常にエレガントで穏やか。
だけど決して弱々しくない。

口に含むと透明感があって明るい爽やかな白桃の果実味が一気に広がる。
一拍おいて確かな甘みを伴った焼いたミカン。
あとはパイナップルや桃など陽気な味わいが続く。
果実味に続いてサッパリとした蜂蜜やフレッシュアーモンドへと変わり
最後に甘いスパイスの風味が続く。
余韻はチェリーやストロベリーそれにカシスと言った赤系果肉果実。
エンドは一本締めのようにパーン!と終わる。
オレンジピールの明確な苦みと塩感。
 

 

合わせた料理

美熊野牛のローストビーフ 三重県産野菜とナッツマスタードソース

ブリのミキュイをナスとキャビアを添えて

鳥羽産サワラ エスカベッシュを添えてヨモギのソースで

 

のっけからクライマックス。

恐ろしいぐらいの破壊力と計算しつくされた制御。

このアーキテクチャーは芸術。

 

 

海の幸と彩野菜のパレット仕立て 果物ソースと海水のジュレを添えて

 

このレストランでお気に入りの一皿。

個人的には2月から3月のイチゴソースベースの頃が一番好き。

 

 

松阪牛のダブルコンソメ トリュフ風味

 

ホテルオークラのコンソメスープを飲みながら

ドン・ペリニヨン飲むのが大好き。

 

前提条件

図抜けて美味しいコンソメスープはドン・ペリニヨンに合う。

 

Q.E.D.

ドン・ペリニヨンに合わせると、

口の中が幸せであふれるマリアージュを魅せるこのコンソメは

ずば抜けて美味しい。

 

 

伊勢海老と魚介のブイヤベース

 

ドン・ペリニヨンとボランジェのPN TX17で呑み比べ。

ガッツリとサフランの香りがあるのでボランジェの樽香がすごく合う。

多幸感が半端ない。

今日食べた料理で一番好き。

 

 

鮑のステーキ クラッシック

 

ドン・ペリニヨンに合わせる料理で個人的に最高峰に好きな料理。

対抗は手長海老のエチュベかチキンのパネ・グリエ。

しかしドン・ペリニヨンの2008は本当に素晴らしいシャンパンですね。

手持ちがあと1本しかないのが悲しい。

いやまだ1本持っていることを喜ぼう。

 

 

美熊野牛の網焼き エシャロットの赤ワインソース

 

今年食べた肉料理で2番に影をも踏ませぬぶっちぎりの1番。

最高。

伊勢海老のブイヤベースや鮑のステーキを食べて、

やや満腹な状態でも純粋に美味しかった。

素材から火入れから最高。

ボランジェのPN TX17を入れて本当に良かった。

 

 

氷菓子とデザート

 

 

 

 

 

今週はフォーマルでガンガン攻めたので

来週は気楽にリゾート気分でジョセフ・ペリエ キュヴェ・ロワイヤル