ポル・ロジェ ブラン・ド・ブラン 2015

 

エメラルドグリーンを帯びた淡いゴールドの2015を注ぐと
フローラルさとレモンのような爽やかで少し苦味を伴った柑橘香が
甘い焼き菓子の香りとともに立ち上る。
知覚できる柑橘香はみかん、日向夏、金柑、
甘夏、ライム、スダチなど非常に複雑。
白い花のフローラルで爽やかな透明感や清潔感と、
色気というか女性的な肉感的豊かさを連想させる
柑橘香を伴った蜂蜜や果実の甘い香りの構成。

口に含んだ第一印象はリンゴと
サラサラのアカシアの蜂蜜とレモンピール。
それに作りたてのフレッシュバターの旨味とコク。
単純で分かりやすい味の構成。
ところが二口目を口に含むと一口目の単純だと思った感想は
情報密度が高すぎて味覚がオーバーフローしていたことがわかる。
高強度・高密度に圧縮された味覚情報が一気に解凍され口に広がる。
味の展開は非常に活発で躍動感がある。
このシャンパンは古い漫画で恐縮ですが、
キャッツアイの来生泪ことルイ姉さんを連想させる。
焼き菓子の甘みとコクの乗ったコーヒーのニュアンス。
オレンジピールの甘く苦い風味。
焼きたてのパンやナッツ感。
鉱物的なミネラル感。
焼いたリンゴのような甘みと残糖感。
焼きたてのトーストのような香ばしさ。
蜜柑入りのパウンドケーキ。
リキュールのようなアルコール感。
バターの濃厚さ。
濃厚さに目が行くが実はもぎたての青リンゴのような爽やかさや
梨のようなみずみずしく清々しい一面もある。
ここら辺は来生泪と言うより来生瞳。
口の中で様々な表情が現れる。
ポル・ロジェにしては泡が大きめで強く、
結構アクティブかつエネルギッシュ。
ややアルコール度数が高く感じる余韻は長い。
格調高い淑女の一面も持ち合わせるがあきらかに活動的な感じ。
明らかに2013とは別の方向性。
内容は違うけどベクトル的には2009や2012が近いかな。
ドゥラモットのブラン・ド・ブラン ミレジメとは全く違う世界観。

 

一緒に食べた料理

 

福島県産ホタテ
北海道産はるかエイト
福島県産ズッキーニ
愛知県産十六ささげ
蒲郡市のグリーンアスパラ

 

シャンパンに合わせてバター風味で味付け。

ポル・ロジェのブラン・ド・ブラン2015と一緒に合わせると

JoJo三部の処刑用BGMが脳内で流れる完全勝ち確定の流れ。

このシャンパンはお酒がすすむシャンパンと言うより

料理がすすむシャンパンね。

 

 

北海道産仙鳳趾牡蠣
福島県産ほうれん草
 

 

福島県産イワシ

 

最高。

今日一の一品。

ポル・ロジェのブラン・ド・ブランって、

オイリーな口当たりの料理と物凄く合うね。

半分食べた時点でポル・ロジェのブラン・ド・ブランが看板。

続いてモエ・エ・シャンドンのブリュット・アンペリアルを選択。

 

 

モエ・エ・シャンドン ブリュット・アンペリアル

 

グラスに注ぐと爽やかな青リンゴと洋梨の香りと共に
レモンの皮の芳香が漂う。
透明感と清潔感にあふれ清々しく爽やか。
液温が上がってくるとミネラル感を伴った
フローラルな白い花のような表情も現れる。
エレガントで清潔感にあふれた佇まい。
甘い果実香はブリオッシュやシ素焼きのヘイゼルナッツのような
香ばしさへ変わってゆく。

口に含むと果実の確かなうま味、
熟れた赤いリンゴや爽やかな青リンゴを中心に
白桃や洋梨のうま味を感じる。
柑橘味は穏やかで爽やか。
味の構成バランスが本当に素晴らしくエレガント。
ベリーのヒント。
やっぱりモエは好きだ。
 

※ポル・ロジェのブラン・ド・ブランの最大の特徴は

次に飲むお酒の邪魔をしないという点。

シャンパン、ワイン、日本酒ならほぼどんなお酒を持ってきても問題ない。

 

 

名古屋コーチン

備中農園零熟インカのめざめ

 

 

ココナッツミルクの葛きり

福島県産モモ

 

このデザートも今年はこれが食べ収め。

来年も美味しくいただけるのを楽しみにしています。