2022年10月に読んだ本
(個人的な評価 A最高に良い Bかなり良い C普通に良い Dいまいち Eダメ)
『地球にちりばめれて』
(多和田葉子/講談社文庫/2021年)
日本が消滅して、日本語を使う人がほとんどいなくなったという状況から展開される物語。
登場人物は若くて行動力があるし、文明批評的な部分も挟み込まれていたりして、面白い本だった。
全体的に、現実と幻想の中間みたいな不思議さがある小説だが、その中にリアルな手応えも感じられた。(B)
『さらば、ベイルート ジョスリーンは何と闘ったのか』
(四方田犬彦/河出書房新社/2022年)
ベイルート出身の映像作家との出会いから死別までの個人的な思い出を綴ったような本。
ジョスリーンという映像作家をまったく知らなかったが、なかなか個性的な人物だったようで、そのバイタリティがすごかった。
映像作家の世界を垣間見れたのも良かった。
舞台は主にパリとベイルートで、街の様子も書かれていて、異国情緒を感じられた。C)
以上、2022年10月は2冊。