道具直し | キャンプ協会なにしてる

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東京都キャンプ協会の理事の一人が勝手に書いているブログです。キャンプのためになる可能性があります。



着々とやるなか
折れた柄の再利用です。

役立つ技術なんで
たまにはお役に立てます。


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柄の修理だけに、絵に書きました。
柄が折れたら、それは「木クサビの材料」だと思ってください。
まさか、捨てたり燃やしたりしちゃだめです。

打撃道具の柄は、ホームセンターの物でもおよそ、樫(かし)を使っています。
樫はもちろん固い木です。桜やなんかも使えますが、樫が一番です。
乾燥し、目の通った樫を手に入れるなんて柄が折れてよかったくらいのこと。

柄が短くなったので、もともとの斧には使ってません。
小さい斧ヘッドに流用したわけです。

で、折れた柄でクサビをつくります。
クサビ作りは普通は頑張ってノコギリで切るしかない。
俺は自動カンナとかマルノコも使います。
鋭角三角形で何かに叩き込むのがクサビです。
漢字では楔と書きます。気(木)でしっかりと契られる
というとってもセクシーな意味になります。

まそりゃいいか。

本来の柄は、もっとタイトにほぞ穴に入りますが、何せ流用なのでどうしても小っちゃくなっちゃう。
折れた柄のまだ長く残っている方を削って画の右のような加工をします。
木クサビをセクシーに入れるためには、なるべくやさしく入るようにノコ目を入れます。
太い鉄楔の時もきっかけ程度にノコ目を入れる時もありますが、木クサビはもっと奥まで入れてあげてください。通り道を作るわけです。

で、3か所に楔を様子見ながら入れてあげます。
一個ずつガンガン突くと、うまく入りません。
でかいの、上の、下の、でかいの、上の、下のって
コツコツと突いてあげます。
だんだん締ってきたら、フィニッシュです。
勇気を出して、強めに、でか!それ上!そして下!
それそれってんで しっかり入れてあげます。
特に、刃に近いほうの上下の小楔は、斧の角度を出す大切な役割間なので
確度が相殺され、刃が好み(普通は直角くらい)にるように調整しながら叩き込みます。

この方法を覚えれば、クサビも買わない済む。
短い柄は、こども用の斧に使うことができます。
ほかにも、少し加工してあげれば、ナタや手斧にもいいです。
2ポンド以上のハンマーにもいいですね。

斧には左右につごう7本の線が入っています。
あれには意味がありますので、調べてみてください。
諸説、の範疇ですが、神様が関係しているに違いなく、西洋の刃物には無い仕来たりです。


関係ないハナシですが
山の神様は女神だとされています。
なので
タチションする時には、山に向かってするのが流儀だそうです。(一部の山人。)
神様にたのしんでもらうために。
山に向かってするのはやりにくいんだよね。
足首がアレだし、上に放ったら下に流れて来るし。
これホント。

オノはヨキとも呼ばれます。
ヨキのほうが古い言い回しだそうです。
味がある呼び方です。
これも諸説の範囲でいろいろ調べられるのでグググっとやってみてください。


修理も楽しんでやってみてちょうだい。
いつか
「こわれた道具修理キャンプ」をやったらどうすか。
めいめいが壊したものを持ってきて、みんなでトンテンカン修理するの。

じゃこれで。