今回の作業はBMW Z3です。
とっても綺麗なホワイト色
和歌山県のお客様からお電話でご連絡がありました。
「アクセル踏んでも速度が出なく困っています。。。しかもメーターに数個のランプが点灯しています。ミッションがダメなのでしょうか。。。」
その後、少し問診をしました。
内容から考えて、お客様が思うミッション不良かもしれません。
ですが、私はミッションよりエンジン側に問題があるのではないかと考えていました。
お電話でお話をしていても前に進めないので後日ご来店という事になりました。
が、速度が出ないので走行する事ができません。なのでロードサービスで運んでもらう事になりました。
後日、ご連絡がありキャリアカーで入庫。
キャリアカーの運転手さんから「走りませんよ。どこが悪いのでしょうか?」キャリアカーへの積込み、大変だったと思います。
工場へ入れて点検を進めていきます。
少しおクルマを動かしアクセルを操作したところ、ミッションではなくエンジン側だろうと体で感じました。
これだけ走行が困難という事は「あの辺りを調べれば故障個所を絞る事ができるな」考えをまとめます。
テスターを接続し診断に入ります。
診断を進めるのに修理工場として1番に確認する事はエラーコード(故障コード)の確認と思います。
それは正しい進め方と思います。
でも、私は違います。(変わり者なので)
何を確認するのか?それは実測値です。
この実測値をよく見ていき少しでもズレが出てる数値を確認します。
どの箇所の数値が狂ってるのか確認すれば私の頭で故障個所を特定するのに整理をします。
これで大体の故障個所が分かります。
今回の不具合も分かりました。本当か?間違いかもしれません。だから、テスターのエラーコードを確認し答え合わせをするんです。私のテスターの使用方法間違えでしょうか?それは「違うで~」って思う方、ご連絡ください!私と楽しい故障診断方法について語りましょう。
で、エラーコードは何でしょう。
私の考え通りのエラーでした。それは「スロットルバルブの不具合」です。
それではスロットルバルブ本体の点検しましょう。
まずは簡単に外から確認します。このタイプはワイヤーで作動してるのでワイヤーの動きを点検。
問題はなさそうなのでスロットルバルブを取り外します。
エアークリーナーやエアーダクトを取り外せばスロットルバルブを取り外す前にスロットルバルブの中が見えるので確認しながら作動させましたがバルブは閉じたまま。。。これでは当然走行なんてできません。
スロットルバルブ本体を取り外し作動させましたがバルブは全く開きません。完全に固着しています。交換したい所ですが金額がね。。。スロットルバルブにはトラクション機能もあるのでメーターに故障としてランプを点灯していた訳ですね。
↑↓ すごく汚れています。
スロットルバルブを洗浄剤で少し漬け置き、拭き取り。時間をかけて繰り返しします。
何度してもダメだったので交換するしかないのかと思いながら頑張った結果、「パカッ」と音を立てて開きました。
これで何とかなりそうです。バルブ周りの汚れも綺麗にお掃除して何度もバルブの開閉し作動チェック。問題なさそうなのでスロットルバルブを組み付けていきます。
↓ すごく汚れていたので何度もお掃除しました。綺麗になったでしょ!
スロットルワイヤーをつなげて作動さしても綺麗に動きます。エアーダクトやエアークリーナーを取り付けしエンジン始動!
BMW Z3の吹き上がりが戻りました!
その後、走行テストを繰り返し問題の無い事を確認します。エラーコードも消去してエラーが入らない事も確認し完成となりました。
お客様へご連絡し今回は交換ではなく作動を戻した事をお伝えし、今後同じ様になれば交換する事をご説明し納車となりました。
Y様、和歌山県と遠方にも関わらず当店をご利用して頂き誠にありがとうございます。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。
【今回の作業代】
¥23000円(税別)