ある時、周洪が先生に尋ねた。
「王侯には妾を置く者が多々ありますが、これは良いことでしょうか」
先生は答えた。
「まず、婚姻は愛情の上に成立すべきものです。私は真の愛情が生じず、肉欲があるのみならば、それは
婚姻とは呼べないと思っています。この点から物事を見れば、自ずから答えは得られるでしょう」
先生はにこりとされた。周洪は、はいと頷いた。
「魂よりも肉体が優越している社会・・・・・・人間がいかに物質にのめり込んでいるかを示しています」
先生はそう付け加えられた。